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統合失調症と家族支援(臨床家族社会学第8回)

患者相互が支援していくのは、今後の鍵になっていくのかもしれない。

 

統合失調症である人の家族への支援。家族への眼差し。歴史的変遷。リカバリー志向へと。人間中心のケアへ。その人が人生を回復し意味のある役割を果たすこと。家族の保つ力、ケア能力を。
家族病因論。医療化。家族が医療化。家族が治療の対象に。容易には解消し難い病理。家族成員が統合失調症に。家族の医療化の意味は?問題の所在は患者から家族へ。正常な人間の合理的反応。患者を異常というスティグマから解放し、家族へ。ブラックボックス化、家族へ閉じ込める。家族主義イデオロギー。正常で健康な家族像。前提とされたのは性別役割分業を。近代家族。施設病院の問題を告発する脱施設化運動。抗精神病薬の登場で現場の雰囲気が変わった。精神ケアに変化。回転ドア現象。患者が入退院を繰り返す。地域ケアの基盤をいかに強化するか、が関心に。70年代以降、家族病因論は支持を失う。病院から地域社会へ。統合失調症患者の再入院の防止。地域社会の資源が必要。家族は重要という眼差し。再入院の防止、可能性が少ない家族。家族の感情表出研究。心理教育プログラムの基盤。再発率の低減に焦点を合わせる。援助実践として。薬物療法と同様にプログラムの提供が必要。家族の解放。ラベリングに疲弊した家族の。統合失調症のさらなる医療化やスティグマ化を許容。生物学的アプローチ。隔離収容主義のサバイバーの中には、精神医療を信じる家族への拒否感が。家族の相互作用、人間関係に焦点。再発させない家族。患者をサポートできる家族が対象。専門家の支援対象に。家族はコミュニティケアに重要。あくまでも再発予防として位置づけられる。責任を家族に問うことに。家族以外へのサポート体制が不充分な場合、家族病因論と同じ結果に。家族も人生を歩む権利が。援助者としての家族だけでなく、生活者としての家族として。
家族への眼差し。ケア提供者の家族、生活者としての家族。リカバリー志向へと。リカバリーとは?アメリカでは急激に進行した脱施設化の流れ。リカバリーは結果ではなくプロセス。人生の新しい意味の創造。実践例。Los Angeles。ビレッジISA。地域への統合など多面的な支援。リカバリーは生活を回復していく過程。地域生活を具体化。人生生活に。社会的役割の獲得など。成人と成人の関係。メンバーのナラティブ、物語。伝統的医学モデルとの対比。パラダイムシフト。当事者がコミュニティの一員として包摂。当事者の人生や生活に焦点が。尽く逆転。目的達成に障壁となる場合は服薬も選択肢となるが。パートナーシップ。ピアである障害者が協力しあう。家族の持つ固有のニーズが前提。能動的存在。成人と成人の関係。地域社会でのサービスの供給。より包括的支援。家族自身のリカバリー。生活者としての家族として支援。家族支援の現在。アウトリーチサービス。訪問。専門家が地域社会に出向きサービス。より中核的サービスの在り方に。訪問支援は最先端。アウトリーチの重要なメニューは家族支援。家族のケア負担を低減。ACT。主に重度の精神障害が対象。様々な職種の専門家が支援。60年代にマディソン市から。包括型地域支援プログラム。原則24時間365日体制。サービス対象地域を限定、一定の人員に抑える。入院は急性期医療に限定。あくまでも生活の場は地域社会。リカバリー志向の実践。ストレングス。強みや長所。利用者の興味関心を尊重し基調とする。セルフヘルプグループ。ピアによる相互援助的活動。専門家活動の限界を乗り越える。家族にとっても有効な地域資源。参加者の自尊心の回復を目指す。自助独立と相互援助。ピア同士が支え合う。疾病障害の当事者会。精神障害者家族にとっては?グループの参加で社会化され、「われわれ感情」へ。スティグマの問題は看過出来ない。自身を肯定的に受け入れてくれる。それぞれの経験を語り共有し、自己への理解を捉え返す。経験知。人は援助することでより援助を受ける。当事者故に生じる経験知を共有する。問題への経験の理解を。自尊心の回復を高める。家族も援助者となりうる。サービスへの構想に。家族が実践現場に加わったり、政策形成に加わったりしている。個々のセルフヘルプグループが結びつき、社会変革を目指すことも。
訪問型支援。ピアクリニック。精神保健福祉士。精神科のソーシャルワーカー。患者と社会を結ぶ橋渡しをする。訪問型の支援では必要なことを一緒にやる。アクトというプログラムに基づく。ホームに伺って支援を行う。通常なら通院をするのだが、特に統合失調症では病識が無い。なかなか通院しようとしない。直接出向いて関係を形成する。仲良くなって医療に繋げる。職場に行ったり一人暮らしの支援をしたりする。医療拒絶。大変なのは大変。症状が悪いが故に拒絶。ストレスにもなる。しかし段々と仲良くなって良くなっていくというリカバリーの歩みを目の当たりにするのは励まされる。色々なことをやるのは楽しい。当事者の活動を組み合わせる。虹の家。当事者の活動の場所。デイケアなど制度的なものではない。自由さ、フレキシブル。自分たちで計画していく。自由な感じ。支援者も責任も在るが、当事者の力を信じる。支援関係の中だと支援者が中心になってしまうが、自分自身がフラットな関係の中で助けたり助けられたりする。回復をしていく。支援される人というだけでは出来ない。ピアサポート。リカバリーをより図っていく。
家族支援の展開可能性についての留意点を。家族の消滅というイベントを考えると、援助過程において家族のリカバリーへと重点を置きたい。

 

臨床家族社会学 (放送大学教材)

臨床家族社会学 (放送大学教材)