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朝鮮半島(1) -解放、分断、ふたつの道(東アジアの政治社会と国際関係第10回)

南北とも国内情勢が極めてややこしいのが分かる。国際関係とも絡むので複雑なのは当然だろうけれど。

 

平岩俊司。朝鮮半島の第1回目。解放分断2つの道。複雑で理解しづらい。分断国家。東西冷戦で多くの分断国家が。韓国と北朝鮮。分断国家に。多くの国が関わる。両国の政治は国際関係と密接に。分断国家になった経緯と分断の固定化。半島の推移や政治。
45年8月15日、朝鮮半島は植民地統治から解放。連合国にカイロ会談でコンセンサスは無かった。抗日闘争。半島だけで行なわれたのではない。海外での活動家が帰国したが、大きく3つのグループに。レジスタンスにもコンセンサスは無かった。民族主義者、共産主義者、中道。アメリカは日本占領を。ソ連は中国東北部を。38度線に線を引き、軍政は両国が担当。ヤルタ会談で朝鮮半島は当面は信託統治に合意。南朝鮮では信託統治に激しい反対、北朝鮮は基本的に受け入れる。冷戦状況が影を。46年3月に米ソの共同委員会はあったが。5月には無期休会。民族主義者と共産主義者の対立。南朝鮮では不安定化。北朝鮮では共産主義者。北朝鮮労働党と独自性を。47年にも米ソの合意は出来ず。国連の監視下で総選挙。しかし南朝鮮だけ。李承晩が大統領に。48年8月15日、大韓民国。9月9日には朝鮮民主主義人民共和国。金日成。武力統一。ソ連も中国も時期尚早とする。アチソンライン。朝鮮半島への言及はなし。日本の防衛が主目的だったが。スターリンも開戦を認める。毛沢東も認める。朝鮮戦争の始まり。自由と民主主義のための。安保理の開催。米軍の派遣を決定。北朝鮮を侵略者とする。ソ連は欠席していたため反対できず。李承晩は北朝鮮政権の崩壊を求める。38度線突破。北朝鮮はソ連中国に応援を要請。彭徳懐による中国の参戦。一進一退の後、53年に休戦。国際戦争の性格も。
韓国の政局は不安定。課題に本格的に取り組めず。クーデタの決行。朴正煕。清廉な軍人として信頼されていた。新しい集団が表舞台に。非常戒厳令を。国家再建最高会議。三権の掌握。総合経済五カ年計画。日本との関係。日韓基本条約。5億ドルの経済協力。ベトナム戦争への派兵。
北朝鮮。金日成。政敵の粛清。スターリン死後のソ連は軽工業への転換。ライバルたちは重工業重視の金日成を批判。戦争の為に必要。ソ連派などは正統性はないと。55年12月。主体を確立。チュチェ思想。スターリン批判。56年8月の委員会で個人独裁を公然と批判。しかし金日成による弾圧。内政干渉。チョルリマ運動。政治における自主。57年からの五カ年計画。自立的民族経済を。経済分業に対し、分断国家を理由にコメコンへの加盟を拒否。北朝鮮に安全保障上の対応を。中ソ両国との事実上の軍事同盟を。四大軍事路線。まずは国防力を。65年にインドネシアを訪問。思想における主体。チュチェ思想による自主路線。66年8月12日の労働新聞。大国主義を拒否して帝国主義との対決。独自の政治体制。粛清を完了させる。金日成パルチザングループのみに。リーダーシップの重要性を強調。国際情勢。官邸を襲撃するなど強硬な攻撃的姿勢を取っていたが、72年には南北共同声明。南北常設委員会など。しかし優先順位などの相違が。南北対話は進展を見せず。73年は門戸開放を。中国ソ連との関係構築も。同日に金日成は五大方針。朴正煕の反対勢力にも。73年8月。金大中が東京のホテルから拉致。金大中事件。74年8月には朴正煕狙撃事件。南侵トンネルの発覚。南北関係は進展せず。グアムドクトリンなどの国際情勢に後押しされた面があり、限界が。北朝鮮は憲法改正を。国家主席のポストを創設。全ての権力が集中する。金正日への権力移譲の準備を。韓国では維新体制。重工業の発展を。国家的体制があったから経済成長を。防衛産業の育成も。カーターが大統領に。77年以降、反体制運動の拡大。金泳三も。社会不安の増大。民衆暴動。79年10月に大統領が暗殺。
何故朝鮮半島が分断状態に?連合国の曖昧な構想、米ソの思惑の相違。しかし朝鮮人の側にもコンセンサスは無かった。抗日運動がアメリカソ連国民党共産党の指揮で海外で行なわれていたので、協力して運動出来なかったのは事実。その後の朝鮮戦争によって相互に不信感を。国際的な対立も加わる。当事者の和解が必要なのはもちろん、関係国の国際同意も必要。2つの和解は同時に進行しなければならない。具体的成果が見せられなかった。姿勢を変えて南北対話をしたのではない。国際間の和解も低調に。当分の間、分断状態の継続が前提に。韓国では強権政治を行おうとしたが朴正煕が暗殺され、民主化が課題に。北朝鮮は後継者問題が。

 

東アジアの政治社会と国際関係 (放送大学教材)

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