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ライフ・サイクル論2:児童期(臨床心理学特論第12回)

子どもの成長を急かすことは、誰しもやってしまうことなのかもと思う。私はあまりその種の体験はしていないけれど、単に忘れているだけ?

 

小林真理子。児童期。それまでの家庭や親子関係が中心の幼児期から、学校での学びや仲間が。児童期についての代表的な発達理論。児童期の前期と後期の特徴と心理的課題。児童期に生じやすい心理臨床的な問題。不登校、いじめ、暴力行為、発達障害。心理的援助について。
児童期。学童期とも。6歳から12歳くらいまで。身体的生物学的には比較的安定した身体変化。社会的には家庭から学校へと生きる世界が拡大。登下校や時間割、ルールを守る社会的要請が。学校を通じて社会での知識や技能を学ぶ。関係の中で社会性を。自身の小学校時代を。どんな小学生や小学校?人間関係は?6年間で身体的にも心理的にも変化を。途中で転校なども。経験や感覚を思い出しながら。
児童期についての主な発達理論。ライフサイクルの一過程の児童期の心理的発達の特徴。フロイトの心理的性的理論。児童期は第4段階。幼児期後半の男根期エディプス期に獲得された超自我。比較的安定した時期。同性の親をモデルとしながら。それを基盤として位置づける。児童期の子供がリビドーが表出されず内に向かう。エネルギーを蓄える。自我機能の発達が促進。児童期は努力することが中心的な課題に。やがて性ホルモンによる身体変化が。個人差や性差の意識をせざるを得ない。エリクソンの発達課題。人の一生を8段階に。学齢期、学童期。私という存在は学ぶことそのもの。発達課題は勤勉性や生産性の獲得を。義務教育。必要な知識や技能を。近隣や学校。家庭から学校の友だちや先生、近所の人たちとの関係。学びたいという意欲。物事を理解したり完成したりする喜びを。褒められる経験、承認を得る経験を積み重ねる。有能感を養う。物事をやり遂げられなかったり競争に負けたり。悔しさや落ち込み、自信喪失の劣等感を。幾ばくの劣等感を抱えながら。勤勉性を勝るような経験を。コンピテンス、基本的強さを育む。ピアジェ。認知的発達論。子どもの認知的発達論。認知機能。子どもの環境と相互作用。同化と調節。認知構造の変化。思考の発達。一定の順序で。6歳から11歳の具体的操作期。具体的なものや事象に対する論理的な操作が可能に。例えばものを系列化。重さ体積は同じであるという保存の概念。一側面からの中心化から他者の視点に移行させて、より適切な推論を。全てを自己中心に考える自己中心性から脱中心化、枠組みを広げる。児童期後期では形式的操作期へと移行。具体的な事物を思い浮かべなくても、頭の中で概念を操作できるように。ハヴィガースト。発達課題。30年代のアメリカの中産階級を元に。それぞれの段階ごとに課題を。発達課題。身体の成熟、社会文化的な。個人的動機や価値観。それぞれの段階ごとに6から9項目の課題が。人生の一定の時期に。失敗するとそれ以降の課題が困難に。6歳頃から12歳頃。中期児童期。通常の遊びに必要な身体的技能。同年代の仲間と仲良く。男女それぞれの社会的役割。読み書きと計算の基礎的技能。日常生活に必要な概念。両親、動特性、価値尺度。個人としての自立。社会制度に対する態度。現在の子供にも共通。男女それぞれに相応しい社会的役割はどうか?児童期について、この時期の始めは可能性そのもの。社会が子供に与えることによる実現。周囲の大人が子供に関わる影響の大きさ。
小学校低学年と高学年では発達状況の差は大きい。低学年と高学年の課題など。低学年。その前の段階、超自我の内在化が可能。物事の基準が出来てくる。自分で判断できることが増える。外の世界である学校や地域に拡大。殆どの子供が園生活と教育の場とは異なる。園生活は遊んだりすることが許される。しかし登校から下校までルールにのっとった。エポックメイキング。学校という場で学び始める。集中時間が長くなる。大人にも対応しやすい。見えないものへの認識も出来るようになる。学習にエネルギーが。多くの知識や技能を習得。クラスメイトとの関係、仲間同士の。社会性を身につける。9歳の壁。低学年から高学年へ。学校での学習は抽象的内容が含まれ難しくなる。具体的操作期から以降。学習に躓く子どもの増加。学習不振。劣等感を抱くことに。周囲の大人が理解しているか確認して対応することは、心理的発達においても友人関係の形成にも重要。児童期後期。高学年にかけて、子供同士の関係が重要度を増す。内緒の冒険をしたり秘密を持ったり。ギャングエイジ。親からの自立が進む。最近は放課後も習い事で忙しい、遊ぶことは見られない。ギャングエイジという言葉も使われない。少人数のグループ。劣等感を意識、比較による緊張も高まる。イジメへと繋がることも。直接的関係だけではなくInternetやライン。仲間同士の関係にエネルギーを。身体の変化。発達加速現象。身体的成熟が早まる。第二次性徴期が早まる。心理的成長が追いつかず不安に。思春期的身体の変化。自己と他人の違いを意識。自分は人からどう思われているか気になる。1人で抱えたり客観的に考えるのは難しいので、同性の仲間が重要に。身体変化、遅い子供は劣等感を。配慮が必要。同じような課題を抱えた仲間。親友関係。サリバン。前思春期を提唱。ほぼ児童期後期に相当。性の成熟が。前思春期の特徴。親密な同性の親友関係への欲求。チャムシップ。多くの時間を過ごし秘密を共有。思春期に入ると異性への関心が。
児童期に生じる心理的問題。課題に向き合う中で、劣等感や対人関係の悩みも。言語的やり取りは出来るが、自分の考えていることの言語化は難しい。心の問題が身体化行動化。身体症状。精神症状。適応に関する問題。暴力行為や非行など。学校生活に関する。不登校。かつての学校恐怖症、登校拒否から。90年代以降、不登校は誰にでも起こりうる問題として文科省や教育委員会が対策を。95年からのスクールカウンセラー派遣事業。人間が増加している。低学年における。登園拒否と同じく分離不安に寄るものが多い。対人関係の不足。家庭環境が絡む。高学年では友人関係など複数の要因が。イジメ。児童期後期には仲間と集団を作り連帯感を。同調圧力。些細な相違でも排除するように。表立っては行われず、イジメられる人も語らない。14年の認知件数は小学校で12万件、中学校で5万件。イジメの態様。言葉や暴力。ネットいじめも。発見のきっかけはアンケート調査など学校の調査が半分を占める。スクールカウンセラーなどの相談員は対応だけではなくイジメた子供と話すことも。深刻な事案については関係機関との連携も必要。心の傷となって対人関係に問題になることが多い。勇気を持って話してくれた時は安心できるように。暴力行為。発生件数は06年では小学校では3先件。14年では1万以上。幼少期からの暴力的環境など。子ども自身の特性として衝動のControlが難しいなど。担任や管理職の指導に加えて。アンガーマネジメント、ストレスコーピング。プログラムやソーシャルスキルトレーニングを。子供を責めるのではなく、置かれた環境を理解してストレスを低減することが推奨される。感情をコントロールできるように。発達障害と二次障害。学習障害、注意欠如多動性障害、自閉症スペクトラム障害などの発達障害の子供が増えている。多くは小学校に入ってから。枠の在る生活の中で適応面の困難さが。早期から保護者や教師と情報交換しながら障害特性に合った。見えづらいので障害を周囲に理解してもらいづらい。ネガティブな体験になりがち。自尊心や自己評価の低下、二次障害に。学習の躓きや対人関係の問題。周囲に不信感を。子供と環境の相互作用。引きこもりやうつ状態に。環境調整が必要。専門家に繋ぐなどの対策も。二次障害の予防。肯定的側面を伸ばす。親や教師も自信を失っていることが多い。継続的支援も。環境調整と本人への働きかけを。ADHDの児童の親に対するペアレント・トレーニング。二次障害を防ぐのは重要。児童期の子どもの理解とケア。環境の中の子供という視点を持つ。学校や家族、地域という環境の中で。子供本人の問題だけではなく。原因探しや悪者探しをしない。多角的に捉える。必要な関わりを検討を。悪循環が。予防的介入や早めの介入を。問題の先延ばしで深刻にならないように。発達促進的な関わり。子どもの有能感を育てる。周囲の大人の期待に応えようと頑張りすぎて疲弊することが。周囲を伺ったり過剰適応の状態に。充分頑張っているのに自己肯定感が低いなど。思春期以降の様々な問題にも。周囲の大人が変化やサインに気づき関わっていく。主体性を重視しながらん自然な成長を待つことも大事。急かさないことが。子ども自身の内的動機づけに。コンピテンスを育む。
発達障害の子供への関わり。絵本を。「ありがとうポルカ-先生」。小学生の女の子は発達障害が。読むことがSmoothに出来ない。入学して文章が読めないことに。みんなと違う?自信を無くす。引っ越しをする。たどたどしい読み方をからかわれたり虐められたり。学校が大嫌いになりズル休みを。5年生になりポルカ-先生が。絵を褒めてくれる。苦手な読み書きへのchallengeを。読めるようになり自信を。絵本を書く人になった。ポリシャの苦悩と周囲の支援の大切さが。実は作者自身。人生が変わる。障害の有無に関わらず自尊感情を引き出すことが大事。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)