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自閉症等のある幼児児童生徒の理解と支援(知的障害教育総論第3回)

自閉症の児童に対する指導の工夫は、それ以外の児童への指導にも有効かもしれないと感じる。

 

藤原義博。自閉症等の。障害論の展開。知的障害を伴う自閉症教育の観点と支援の在り方。時代により障害論は変わる。教育的支援も変わる。自閉症が典型例。43年のカナーの報告。11人の子どもの症例報告。対象児が自分自身を関連することが出来ない。自閉的孤独性。共通特長が。人との関係の欠如に。1つの共通要素として家族に強迫傾向が。心温かい親があまりいない。この対象児たちが現在の統合失調症であると仮定して。翌年にはオーストリアのアスペルガーが症例報告。自閉症の障害論は当初は心因論とされる。50年代にかけては遊戯療法などの心理療法や家族カウンセリングの精神療法が中心。70年代には自閉症の脳機能障害論が。自閉症障害論のコペルニクス的転換。脳機能障害をベースに。自閉症障害論。幼児自閉症。一時障害は言語障害。認知障害仮説。他者の注意の所在を。共同注意の障害。意図の共有の障害。心の理論の障害。社会性や対人関係などの社会的認知障害説などが。日本の教育制度や教育のあり方も時代とともに変動。
我が国においてどのように自閉症教育が?53年に初の自閉症的子供の報告。自閉症という用語はは67年に文部省が。心身障害についての報告書で情緒障害に記載。知能は普通かそれ以上。教育における自閉症は情緒障害として。教育においては情緒障害と自閉症は同義語に。69年に日本に初めて東京都に情緒障害特殊学級が出来る。在籍する7名の児童は自閉症や自閉的な傾向児。実質には自閉症学級。情緒障害特殊学級が中心に。この時期には自閉症が発達障害という認識が高まりつつあったが。73年の文部省の事例集では対象は明らかでないと、情緒的感情的軋轢に起因する情緒障害。情緒的未成熟による行動異常を有する。発達の遅れを要因とした情緒障害。実質的には情緒障害学級においても他校に在籍する通級による指導が。93年に教育制度として。情緒障害通級指導教室が開設。対象児は。知的障害を伴わない児童で授業に概ね参加できて一部の指導を必要とする。対象規定の。言語の障害はないが活動などにおいての障害。選択性緘黙症など。自閉症。精神薄弱や病弱による。障害の程度により種類が異なる。心因論から脳機能障害論に障害論が転換する時期。教育の体制化。情緒障害教育の中核的対象として自閉症教育が。01年に改革検討。7月に中央審議会の21世紀の特殊教育の在り方についての協力者会議の最終報告。通常学級に在籍する高機能自閉症などの発達障害児についての対応の検討を。同時に自閉症児と情緒障害児の内容は異なるにも関わらず情緒学級の対象に。今後は両者の教育の違いを考慮する。02年5月。対象基準が改正。自閉症やそれに類するもの。心理的要因による選択性緘黙症があるもの。自閉症と情緒障害が明確な区別を。06年3月に特別支援教育へと教育制度が転換。自閉症などの3つが新たに特別な指導の必要として加えられるう。09年に自閉症と情緒障害とを明確に区別して指導するものと。
自閉症の障害論の変遷で教育制度も変わる。現在の自閉症等の診断定義からどのように教育が為されているか。これまでの自閉性障害の診断概念。自閉症スペクトラムが主。本質的には異なるが。ウイングの理論に由来。3つの障害特性を持った。社会性の障害、コミュニケーションの障害。想像力の障害とそれに伴う行動の障害。44年にはアスペルガーによる自閉的精神病質の症例を踏まえて。軽度の自閉症の特性を持つ者をアスペルガー症候群と。連続的特徴を持つ者を自閉症スペクトラムと。現在の日本の自閉症教育の定義の基盤。DSM-4の診断基準。ウイング三組の障害。対人的相互作用の質的な障害。コミュニケーションの質的な障害。行動興味活動の限定された反復的な。広汎性発達障害と診断。これに自閉性障害。アスペルガー障害、特定不能の広汎性学習障害など、レット障害などが分類。レット障害。手を叩いたりの動作を繰り返す。進行性のある。ほとんどが女の子。動作を繰り返す特徴。退行していく。対人関係の無関心などの自閉症の特性と似た。03年に改定された世界保健機関、WHOの国際疾病分類ICD-10。広汎性学習障害に分類。文部省の自閉症の定義。3歳までに。社会的関係の形成の困難、関心が狭く特定の物に拘る行動の障害。中枢神経系の機能不全。アスペルガー障害。知的発達の障害を伴わない。自閉症の特徴の内、言葉の発達に障害はない。DSM-4は13年にDSM-5に。これまでは広汎性学習障害が、2つの診断基準で。様々な対人コミュニケーションの持続的障害。1つにまとめられる。行動関心活動の限局的反復的な様式。今後の支援教育においても定義や支援の在り方を見直す?
診断概念に基づいて自閉症教育が。どのような教育支援が?どのような課題が?自閉症の三組の障害特性。それによる困難。対する指導の基本的対応。殆どは対人関係に困難を持つものが多い。実際の生活に近い状況に状況判断をさせて周りの人の表情などを見てニュアンスを感じる練習を。自閉症児は人の感情を読み取れず理解できない。言葉がない子供も。言葉を解するだけでは理解できない。カードなどの視覚的手がかりを。具体的伝達手段を。伝え方を工夫して少しずつスモールステップで経験し学習。衣服の肌触りなど特定のものに拘るのをやめさせる、新しい体験をさせるととパニックに。固執衝動ではうまく行かないと経験させ、もっと多くの経験をさせて新たな因果関係を。集団活動場面で主体的に参加することが困難。全ての教育場面で構造化。分かりやすい状況や環境づくり。集団活動でも具体的方法で発達段階を踏まえて配慮を。これまで養護学校では知的障害を伴う自閉性障害がある児童に対して日常生活習慣の形成など、自閉症の障害特性を配慮。協力会議の。望ましい社会参加の事例も多いが、適切な指導がなされない場合も。知的障害と自閉症を併せ有する児童についての教育は検討を。自閉症の特性に応じた教育支援について研究を。全く違う障害と。自立活動の支援や生活経験を重視する支援を同時並行で。08年に指導パッケージが。行動の形成に困難を。7つのキーポイント。一定の時間で学習する体制になる。自ら指示を理解する。自己を管理調整。伝える意欲。自ら模倣する。課題解決のため刺激に注目など。機会的記憶が得意。動作を伴う学習など優位性を活用。弱さを配慮した静かな指導。自閉症の指導のキーポイント。集団活動を前提とするより個別化した学習を基本とした方が効果的。個別的指導を積み重ねてつなげるのが重要。
これまで多くの支援学校と。殆どの学校では立案された指導パッケージに基づき。感覚過敏に対する。長所を伸ばす。自閉症の特性に配慮した支援。活動場所などの構造化による分かりやすい環境づくり。AAC。ひとりひとりのコミュニケーションスキルを。拡大代替コミュニケーション。自助具や代替方法の1つが絵カードによる交換。落ち着くスペース等の配慮。不適応行動の対処。以前に比べて多くの自閉児が。しかし課題も。自分から進んで意思表示することなどの主体性の問題。学校で学んだことの汎化。刺激汎化。類似した刺激により。反応汎化。類似の。社会性の改善に関する問題。未だに課題に。基盤となる教育的ニーズ。自閉症の本質的教育ニーズが問題。指導のキーポイントとなる個別化した学習の重視。教材や手続等が日常場面と隔たりがあって汎化効果を困難に。応用行動分析学でも早くから課題に。自閉症教育の成果。集団活動場目では小グループでも課題が。感覚過敏への対応。配慮するのは必要だが、個別化することは主体的活きる力を育むことは難しい。情動のコントロールなどを。行動問題を起こしやすいが、対応がむしろ逆に行動問題を助長している可能性が。行動問題の機能。人をひきつけ自分はやらなかったり。自分の要求を満たす。今後詳しく説明を。
今後の自閉症教育。見極めが必要。13年の批准に向けて障害者基本法にインクルーシブ教育が。生きる力を培う。個性に応じた自立の為の教育を。自閉症教育全体のあり方。自閉症教育の。視覚的支援。行動の構造化が他の児童にも。クラス全員への配慮として。教育の形態も変わっている。知的障害児に対しても同様。学習が円滑に。自閉症の特性を配慮したものが知的障害児に対しても。包括的な観点から再検討が必要。環境的支援や個別的支援を見直し、2つの障害特性を越えたものに。自閉症も含めた多様な活動。ニーズに応じた授業づくりを。

 

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