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老いと病と死 -フレイルの知見を臨床に活かす(死生学のフィールド第7回)

フレイルの概念は最近になり導入されたような印象がある。医療の現場でも把握しておく事が重要。

 

会田薫子。高齢化率。7%になると高齢化社会に。14%になると高齢社会に。21%だと超高齢社会。70年に高齢化社会に。07年には世界最初の超高齢社会に。高齢化率は60年には40%に。平均寿命の伸び。85年には女性は80歳を越える。13年に男性も80%を越える。0才児の平均余命。統計的数値。15年に80歳だった人の場合には男性では9年。トップレベルの長生きできる社会。より良く最後まで自分らしく生きる。フレイル。世界の老年学分野では多数の研究が。有用性が高い。14年にフレイルとして浸透を図る。高齢的に脆弱性が。筋力の低下で転倒しやすいなどに加えて。動的状態。国際フレイルコンセンサス会議。13年に。広い意味でのフレイルと医学的フレイルを区別。身体的フレイルの特徴。医学的症候群とされる。複数の要因による。体力や生理機能の衰えで死亡のリスクなどが高まる。主には加齢を要因とするが疾病でも。些細なことでも要介護状態に。フレイルは病気そのものではない。加齢により心身機能などが低下。筋力の低下。転倒しやすくなる。病気にかかりやすくなり回復に時間が。薬剤の副作用も起こりやすくなる。臓器の機能低下は全身に及ぶ。個人差が大きい。フレイルの特徴。頻度は年齢と共に増加するが。様々な問題と関連。年齢ではなくフレイルの程度で判断を。フレイルか否かを判断するスケールが必要に。試行錯誤が。日本において。厚生労働省の基本チェックリスト。自分で回答する。要介護認定での介護予防事業。国内の研究でも判別。プレフレイルなど3段階。25項目の質問。運動機能評価。5つの質問。階段を手すりなどを使わずに登っている、など。1年間にころんだことはありますか。点数は低いほうが良い。栄養評価の項目。2つ。半年間で体重減少は?体重は減少していない方が良い。BMI。体重÷身長÷身長。体重はキログラム。身長はメートル。18.5未満。痩せていない方が良い。25以上になると肥満に?しかし痩せすぎを問題にしている。筋肉と脂肪を区別しないのでBMIも万能ではないが。高齢になっても18.5未満だとリスク要因に。基本チェックリストではフレイルの程度を判断できない。適切な医療介入の検討を。程度のスケールも必要。臨床フレイルスケール。重度のフレイル。疾患の終末期などの9段階に。プレフレイル。余命が短かったり。直接関係のあるところを。脆弱、プレフレイル。日常生活において活動が制限されることも。動作が遅くなったなあなどと。軽度のフレイル。動作がゆっくりになり支援を要する。段々買い物や単独の外出などに支援を。中等度のフレイル。入浴に介助を。重度のフレイル。認知面など生活全般に介助を。半年以内の死亡リスクは高くない。8では軽度の疾病でも回復しない。ADLの低下?フレイルは障害ではない。紛らわしいが。ADLについて。基本的日常動作。家庭における食事や入浴など。手段的ADL。買い物食事の支度や洗濯などの自立できる生活。ADLの低下。80歳で日常生活動作に問題が無かった人が半身麻痺になった場合。ADLは大きく低下したがフレイルとは限らない。同一の概念ではない。若者が寝たきりに。重複するところは大きいが。身体的フレイルが早期に発見されると回復できる。健康寿命の延伸に。QOL。社会資源の節約にもなる。可能な限り早期に。フレイルチェックを推奨。フレイルの評価。国内外において介護予防と健康寿命の延伸。コスト削減のために予防の重要性が。身体的フレイルの予防法や改善法。バランス良い食事と栄養素を積極的に。運動。多剤併用の場合は減らす。社会的繋がりを維持。栄養摂取。口腔内の健康を。オーラルフレイルを防ぐ。美味しく食事をできるように。栄養不足にならないように。適切な運動。多剤併用を防ぐ。薬剤ガイドライン。5つ以上の併用だと転倒の危険性が高まる。代替手段がある場合は非薬物療法を。薬剤の処方が慎重であるべき。ポリファーマシー。多剤併用で最も多いのは?21剤の処方が。相互にどのような影響を及ぼすかは研究されていない。対策としてはチーム医療で。かかりつけ薬剤師が推奨されている。情報を把握して重複処方や副作用を継続的にチェックする。社会とのつながりの維持。心身相関。からだとこころは相互に。心理社会的な。孤独になることで健康にならないことは多数の研究で。1人の時間を楽しむのは大切なこと。それが孤立化とは全く別。フレイルのリスク要因になるなど。フレイルの評価の有用性。疾患の治療方針の決定。フレイルになった高齢者はストレスに弱い。侵襲性の医療行為に。放射線療法などに要注意。透析療法も問題と世界の研究が。フレイルの判別は重要。82歳男性。軽度の認知症など。ADLは自立していた。転倒もしなかった。X線検査で軽度の肺がんに。妻や子供も賛成したので切除手術を。しかし軽快しない。療養病棟に。認知症の進行が。確かに切除されたのは標準医療。しかしADLは低下。患者がフレイルだから。老年患者にも標準だとは言えない。肺がんがストレッサーに。ストレスの原因となる要因全て。ストレッサーは心理的だけではない。ポリファーマシーなど。医療行為もストレッサーに。特に侵襲性。現在の医療界では難しい判断に。過小医療になると心配に。現状では難易度はかなり高い。組み込むための研究が。高齢者研究小委員会。フレイルの検査を。高齢者にとり癌はありふれたもの。フレイルではない高齢者が臨床試験の対象に。その治療法はフレイルな高齢者にも。医学的倫理的に適切な。世界のフレイル研究では終末期についても。イギリスの医療体制ではフレイルの進行した高齢者ではエンド・オブ・ライフケアを。緩和ケアを。フレイルは進行性なので。特に身体全体にわたり機能が低下している高齢者について。心肺蘇生法は無益?胸骨圧迫など。両手を重ねて患者の胸を数センチ。強く早く絶え間なく。骨がもろくなってしまい折れることが。重度フレイルの場合は心肺蘇生法で蘇生する可能性は0に近い。胸骨が折れてしまっては回復は望めない。しかし救急隊などは心肺蘇生法を。救急医療の現場でも可哀想になることがある。患者本人に意味があるか。回復しないにもかかわらず何故緊急搬送を?心肺蘇生法は標準的だった。不搬送は高齢者差別であるとされてしまう。フレイルスケールを。心肺停止。見ていた人が居ない。心肺停止で発見。不搬送基準の策定でフレイルスケールが。高齢者施設や在宅介護。ケアプランにフレイルの程度を考慮して、家族などとも情報共有を。看取りのために継続的話し合いを。

 

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