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愛着。#類語新辞典

元々は仏教由来の言葉である。「愛執」とも。煩悩の1つ。愛するものにとらわれること、執着すること、というのが意味内容である。なので元来はあまり良い語感は持っていない用語である。

後に日本でも心理学が勃興し、attachmentの訳語として「愛着」という単語が転用されるに至る。幼い個体などが危機的な状況に於いて、養育者など特定の他者(これをアタッチメント対象と呼ぶ)と近くなろうとして、それを維持しようとする生得的な傾向、そういう意味内容で使われる。先の仏教由来のネガティヴnegativeな面から逃れられており、今日では圧倒的にこの用法が多い。