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公共政策('17)第13回 #放送大学講義録

或るサービスを公共サービスとして供給するかどうかは難しい問題である。例えば国鉄の民営化。

 

公共政策('17)第13回 - F-nameのブログ

 

-----講義録始め-----

 

この講義では、公共政策の一環としての規制とその影響、公共サービスの提供、そしてこれらがもたらす可能性のある課題について説明しています。

規制は国民に期待値を示し、その遵守を確認するためのもので、権利侵害の防止や経済活動の停滞防止、共有資源の管理といった目的があります。しかし、規制は時代とともに変化するものであり、例えば電子署名の規制は、なりすましの問題を解決するために新たに形成されました。規制が実効性を持つためには、明確さ、周知されていること、そして制裁が確実に行われることが重要です。

規制に対する制裁は、金銭の支払いや行為の義務化、身体の拘束などがあります。しかし、制裁があまりに高いコストを伴ったり、行政指導によって制裁内容が不透明になると、その反発を招く可能性があります。

一方、政府は公共財やサービスを供給する役割も担っています。これらは、初期費用が大きいため民間企業では提供が困難な場合や、非競合性・非排除性を持つ場合が多く、政府が税金を用いて提供することが一般的です。しかし、公共財やサービスの提供には様々な課題が伴います。

例えば、ネットワーク型の事業では、初期投資が大きいため新規事業者の参入が難しく、既存の事業者による独占状態になりやすいです。また、対人サービスなどは、結果として個人が享受するもので、応能性の負担や再分配の問題が生じやすいです。

さらに、公共政策が望ましくない結果をもたらすこともあります。例えばレント・シーキングは、政府による不当な規制の維持や既存事業者の政治的圧力によって起こります。また、公共サービスの実行にあたっては、公務員自身の利害関係や職場環境も影響を及ぼす可能性があります。

政府が公共サービスを提供するにあたっては、競争の導入による効率化が重要とされます。例えば、昔の国鉄では不採算路線への投資が問題となりましたが、民営化により少しずつ競争が導入され、効率化が進められました。以上が、公共政策に関するこの講義の主な内容です。