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未来の教育📚 2030年の学校の役割 生徒指導と教育相談第7回(その2) #放送大学講義録

知識基盤社会にふさわしい教育が求められているのだろう。

 

------講義録始め------

 

まず、知識基盤社会と学校教育の目標を検討しましょう。現代の知識基盤社会での生徒指導と教育相談の目標設定には、教育目標論から子ども、科学、文化、社会の要求を考慮しなければなりません。この知識基盤社会の要求は、社会から成果として期待されています。

2006年の教育基本法改正と2007年の学校教育法改正は、我が国の学校教育の目標を系統化しました。2020年度からの新学習指導要領、平成29年告示に基づく義務教育段階での実施が始まりました。特に、2007年改正の学校教育法第30条2項の小学校教育目標では、生涯学習の基盤を培うこと、基礎的な知識と技能の習得、思考力・判断力・表現力の育成、そして主体的な学習態度の養成が強調されています。この目標の中で、基礎的な知識・技能とともに、思考力・判断力・表現力という学力の三要素が重要視されています。この大きな教育目標は、幼稚園から大学までの学校教育全体を覆っています。

2020年度からの新教育課程とそれに伴う大学入試改革は、小中学校、高校、大学が共同で育成すべき能力や人間像を共有し、教育の連携を追求する新たな試みとなっています。この枠組みの中で生徒指導と教育相談の目標を考慮し、カリキュラムの概念を学習経験として再解釈することが必要です。

知識基盤社会は、新しい知識や技術が飛躍的に重要性を増している時代です。この社会において、学校教育や学校生活を通じて、児童生徒が生涯学習者として自立する基盤作りが行われています。2030年以降の社会を見据えて、生きる力や総合的な学力の三要素を教育過程だけでなく、学校生活全体を通してバランスよく育てることが求められています。