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学校における道徳教育(1) -教育課程上の位置づけとその目標-(道徳教育の方法第6回)

道徳を全面に出す主張が、特に政治的に成されることが多い。もちろん過剰なのは問題があるけれど、全く道徳性を無くすわけにもいかないのが難しいところ。

 

堺正之。学校における道徳教育。教育課程上の位置づけとその目標。現在の小中学校の教育課程には道徳という領域が。道徳性を養うこと。道徳の位置づけ。学習指導要領の道徳の目標。道徳性を養うためには。
学校の教育課程。カリキュラム。競争のコース。競馬場のレースコース。人生のレースコース。学校教育の世界のカリキュラム。学習のための組織的目標。各教科の学習が9年間を並行して走るという設定。100m先の目標。10メートル20メートル30メートル。論理的に教材が配列されて。教科中心カリキュラム。教科の論理。子供の経験や興味関心を。経験主義カリキュラム。子供の生活が学校と連続すること。問題解決的に。子供の経験の同心円的拡大。実際には双方ではなく混合的な形態で進歩。訳語としての教育課程。教育関係の法令で公式な名称として定着。カリキュラムは研究の場面で。学校でも意図的計画的な公式のカリキュラムに対し、校風やしきたりなどの潜在的カリキュラム、隠れたカリキュラム。批判的に検討する研究の営み。51年の学習指導要領の一般編で教育課程という用語が初めて登場。昭和22年では教科課程という用語がまだ使用されていた。8教科以外にも自由研究など。クラブ活動なども教科とされた。51年の改定。本来、教育課程とは生徒児童が持つ教育上の諸経験を。相互作用。設備などの物的なものを媒介して。相互の働きかけにより有益な経験を積んで発達する。戦後の経験主義の理論が反映。教育課程は各学校が児童生徒の望ましい成長のための全体的計画という意味で。内容に着目すると自由研究が廃止され教科課程に収まらないものが。中学校の特別教育活動。変更の理由を2つ。自由研究が目指した自由な学習は進歩によりあえて特別な時間を要しない。実施すべき教育活動。全体の集会。遠足、自由な読書など。正当に位置づけがなされるべき。教科以外の目標が。ホームルーム生徒会などを主要な内容に。各学年とも年間70時間から105時間。他領域に解消されることのない指導を抽出。領域に固有な指導計画など。学校の全体的な教育計画においてまとまった学習時間を。51年の学習指導要領改定において教科以外の成立を。58年では教科とそれ以外の領域としての道徳など4領域が。68年では3領域に。89年の改定で教科の領域内の。98年の改定で総合的学習の時間が。4領域に。外国語活動が設置され小学校は5領域に。小学校の教育課程。各教科と道徳外国語活動総合的な学習の時間など。領域論。領域3。施行規則に基づく各教科。小学校の教育課程を構成。教科以外の特別活動など。ひとくくりにして教科として。教科領域。領域3の道徳の欄。私立の小学校の教育課程。宗教を加えることが出来、道徳にかえる事ができる。私立中学校にも準用。戦後の小中学校の領域は線引や数は変動したが便宜的。基本的には2領域とする考え方も。学校教育には陶冶と訓育が。これに対応する形で教授と訓育の2領域に。しかしこの分類も機能に着目したもの。実際においては教科外の時間でも探求という形で科学的認識を。訓育を道徳が独占している訳でもない。道徳教育は各教科の特質に応じて行われる。日本的道徳教育のスタイル。全面主義の原則を。教育課程上の位置づけ。58年以前とそれ以降に大別。終身が廃止されて社会科が。社会科の特質として社会生活の良識を養うため新たに設ける。終身などの科目を一体化して。総合的科目としての特色を持っていた。社会科編では他の教科の授業が取り入れられることなどは当然とした。社会科はそれ自体が総合的で全面主義的。道徳教育との強い関連は授業にも。目標が15項目あるが、3番目に。政治的な諸問題に対して意味を理解し自分の考えを立て共同の福祉を増進させる。現在の学習指導要領において道徳の内容に近い。他の社会科の目標にも健康増進などの項目が。社会科に期待するところが大きかった。しかし道徳教育は社会科に収まるものではない。新教科としての社会科に期待して道徳的性格付けを。道徳から離れたところで社会認識を。道徳教育は教育全体で行われるべき地位を占めていた。戦前の修身教育。00年。道徳教育及び国民教育は全教科において。道徳教育の地位が高かったので全体で行うという性格は背後に。戦後に修身が廃止されて全体主義の色彩が。道徳教育を特定の教科に限定しない。全面主義の消極的な側面。教育課程審議会。51年の答申。全面主義道徳教育の充実を。民主的社会の道徳教育が。学校教育全体の。科目を設けることは望ましくないと。実際の運営上、修身科に戻る危険性が。08年の改定の学習指導要領。道徳の時間はもとより他の領域にも適切な指導を。全体計画について実質化。07年の徳育教科化の議論があるが、社会と子供の変化に対応して指導の変化を。全面主義の積極的側面。13年の初頭からの道徳の教科化を巡る問題。14年の専門部会の報告で視野に。今後の大きな変革は道徳教育の抜本的改革に。学校の教育活動全般に。整合性や関連性を弱めては消極化をもたらす。教科の強制的側面。内容を高める要求を。学校教育全体を通して行う道徳教育。教科としては?大きく3点。それぞれの教科の目標を道徳教育の視点から捉え直す。教材など道徳教育とつながることを意識して。小学校理科の目標。自然に親しみ観察や実権を。実感を伴った理解を。飼育や栽培などの活動。同時に自然を愛する心情を育てる。生命観を豊かに。教科の指導においては温かい学級の雰囲気で意見交換し真面目な学習態度を。話し合いのルールを守りながら積極的に参加し諦めずに課題に取り組むことを習慣化。教師の姿勢。教師が様々な態度を。学級の雰囲気に。自身の姿を通して児童に伝わることも珍しくない。生徒を感化する。同時に道徳教育的側面を。教科のレベルも高くなる。教科外の活動では?望ましい集団活動。人間関係を築く実践的態度を。集団の各成員が個性を育て合う。規範を守る。望ましい人間関係を。特別活動固有の目標の下で道徳教育を。道徳の時間では補充深化統合させる扇の要のような役割を。
道徳教育の目標。共通性時代性固有性。08年の学習指導要領。道徳教育の目標。教育の根本精神に基づき。豊かな心を持ち主体性のある人間を育て道徳の基盤を。各学習指導要領に一字一句同じ。総則編に置かれているのも重要。道徳教育の目的だけが総則に記載。総則において述べる形を取るのは、学校教育全体で行われるべきという基本的性質を。領域が成立する条件。全体的計画において一定の時間を要求できること。道徳教育にも該当する58年以降に特定の時間が。学習時間数の確保は必要条件であり十分条件ではない。伝統と文化を尊重し国家と故郷を愛しなど、道徳教育の目標に加えられる。義務教育の目標を踏まえて。自国の伝統や文化を尊重して国際的視野を持つ日本人を。平成10年には豊かな心などが加えられる。その前は主体性がある、が加えられる。道徳教育の目標のキーワードが加えられ長くなっている。道徳教育固有の目標とは?道徳性を養うこと。日本の学習指導要領での道徳性の捉え方。学習指導要領での目標。学校の教育活動全体を通して道徳性を養う。様々な側面から。教科の特質に即して道徳的心情や判断力。実践意欲と態度を。道徳的心情、価値の大切さなど。人間としてのより良い生き方を。動機として強く作用。道徳的判断力。善悪を判断。道徳的価値が大事であることを。人間として。道徳的実践意欲と態度。道徳的実践意欲。道徳的価値を実現しようとする意志の働き。態度は身構え。道徳的習慣。望ましい日常の行動、根底に基本的な生活習慣を。知情意の全体にわたるが、習慣など行為の指導も。

 

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