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スクールカウンセリング(心理カウンセリング序説第12回)(3)#放送大学講義録

学校カウンセリングは難しいものであるのだろう。

 

スクールカウンセリング(心理カウンセリング序説第12回) - F-nameのブログ

 

-----講義録始め-----

 

子どもたちや家庭へのカウンセリング: 外来の相談機関に比べると、学校カウンセリングの敷居は低いと言えます。しかし、養育機能の問題や、主訴を構築するのが難しい子どもたちへの対応は複雑です。特に不登校の態様は、1980年代を「蛹(さなぎ)の時期」と見なすことができますが、現在でも新しいタイプの不登校が見られます。これらの生徒たちは、「さなぎの材料が無い」と表現でき、学ぶことから逸脱してしまっています。言葉能力が乏しいため、彼らの悩みを形にすることが難しく、モヤモヤとした漠然とした悩みを抱えていることが多いです。これらの悩みはカウンセリングに乗せるのが難しいものです。

家族の問題とカウンセリング: 家族の問題、経済的問題、親が精神疾患を抱えること、家庭内暴力など、多岐にわたる問題が存在します。これらの子どもたちにとって、学校がどのような利益をもたらすのかを理解するのが難しいことがあります。これは「方向喪失型」とも表現できます。

カウンセリングの多様な目的: カウンセリングは、内的な世界を探索するだけでなく、さまざまな目的を持って行われます。これには、心の中の内的世界だけでなく、外的な関係性にも焦点を当てることが含まれます。これらの多面的なアプローチは、子どもたちや家庭に対するカウンセリングの複雑さを反映しています。