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人類本来のライフスタイルと音楽(音楽・情報・脳第13回)

十二音音楽にはとてもついていけそうにない。19世紀のいわゆるクラシック音楽の反動だからかもしれない。

 

仁科エミ。人類と音楽との関わり。多様なライフスタイルが。人類本来のライフスタイル。狩猟採集民と十二音技法の比較を通して、音楽における本来と適応を。
人類史。拡散し続けている。何処が本来のライフスタイルなのか分かりづらい。適応の活性の獲得。第一次産業の文明は変化させ続ける。科学技術で加速。文明化の度合いが僅かな人々が。それが本来の候補となる。人間として本来の音楽を。進化の歴史を。遺伝子を育んだ熱帯雨林。霊長類の実現は5000万年前。大型類人猿は様々な進化を。木の上から降りて二足歩行を?人類サバンナ起源説。熱帯雨林がサバンナ化。二足歩行が促された?アフリカで誕生した人類。人類の登場が700万年前に遡る。高温多湿の熱帯雨林が。人類の古い化石は熱帯雨林の周辺から。エチオピアで16万年前の化石が。分子遺伝学。進化系統樹の作成を。女性の祖先がアフリカに居ることが推定。ホモ・サピエンスがアフリカ起源であることが。500万年から現代に。現生人類の揺り籠は熱帯雨林周辺。高密度な情報環境を。地球上最も複雑な機能を有する人類の脳は適応する。2000万年以上進化して現代に。ライフスタイルは狩猟採集。捨てて農耕牧畜を始めたのは2万年前。地球上で狩猟採集民は存在する。ピグミー。現在では不適切として集団の名で。小柄で熱帯雨林に住む。狩猟採集生活を。100人を超えるのは稀。結びつきの強さ。殺人や自殺は存在しない。マカの集落でフィールドワーク。80年代にアフリカ中央部の熱帯雨林に住む。周辺の食材を取り尽くす前に次の居住地に。豊かな食生活。歌と踊りの天才。16ビートで全員参加。ムブティ人。労働時間は1日4時間程度。余暇は踊りなどに。3000キロカロリー程度で成り立つ。100万キロカロリーが現代人類。生存環境から遠く離れ適応を繰り返す。甚だしいものに。高度な適応努力。膨大なエネルギーを費やして本来のライフスタイルに。熱帯雨林の急速な減少。政府が定住化政策を。狩猟採集を営む人は熱帯雨林を知り尽くしているので、保全も困難に。文明論的に極めて深刻。
こうした狩猟採集民の音楽は?人工性や適応性の少ないものを。83年に録音。密林のポリフォニー。ムブティの合唱。ほぼすべてを子どもたちが。ポリフォニー構造。一人ひとりが歌い継ぐ即興演奏。現代ポップの16ビートの。対位法的ポリフォニー。多声音楽を集大成。無伴奏で歌う理想形とみる人も。パレストリーナ。楽譜に現れるパレストリーナカーブ。対位法的構造。ムブティの音楽も同じ。人類究極の対位法。音の進行は理論に厳格に従っている。つながりの良いなめらかな連続性。共和性の高い音の違いを。音の進行法則そのもの。脳は感性情報の。感性誘起情報の。脳の快感の回路に。報酬系の。快感は人類の遺伝子に書き込まれたもの。誰もが即座に快感を。歌いやすく快適な音の進行。カメルーンで。森の神様に捧げる歌と踊り。素晴らしく自然なポリフォニー。一瞬にして心が奪われる。
自然性の高い音程進行と対照的に。20世紀初めからの十二音音楽。無調音楽。調性音楽の反対概念。調性というのは17世紀からの西洋音楽の基本的性格。旋律や和声が1つの従属的な。ドから始まる。主音。ハ長調の調性。商業音楽の殆どは調性音楽。覚えやすく自然な。音の配列は一定の秩序に。その束縛からの解放を目指したのが十二音音楽。背景には五線譜を用いた作曲の宿命的な限界。過去に例のない音符の記述が強く求められた。新規のものであること。五線譜については自由かもしれないが。音階や和声に基づく以上、組み合わせには限界がある。音響合成や無調音楽に。調性を解体して感知することが有り得ない為の方法。十二音音楽。シェーンベルク。新ウィーン楽派。十二の音を任意に並べ、全て使うまでは重複して使わない。音に同じ重要度を。12の音を1回ずつ使う。基本型。鍵盤全てを1回ずつ使う。調性のある音楽とは印象が違う。音列の最初の音は12在るので12種類。逆行する音の配列。逆行型。鏡で写したような。以上の手続きによって48の音列を作る。作曲家の腕前が。システム的に作成する。機械的なだけでなく恣意的にも。技法によって音の配列の自由度が圧倒的に高まる。新規性のある音楽が出来る。自然性から意図的に離れる。感性情報のパターン認識。音楽のモデルパターンの。補強処理や学習でも適応不能なものが。遺伝子に予め書き込まれているものしか対応できないという生物学的限界。調性を持った音楽が溢れる。適応不能領域に入っている。十二音技法は脳の報酬系が刺激されない。生物学的な音楽の機能を果たさない。新規性を追究するだけでは問題ではないのか。

 

音楽・情報・脳 (放送大学大学院教材)

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