今朝発行の日本経済新聞の2面に、三菱重工業の国産旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の事業化を凍結することについての特集記事が掲載されている。数回にわたり続くが、印象的なのは「撤退の文化」が三菱重工業には無かった、という旨のことである。08年に経済産業省が提唱して始まった旅客機開発は難航が続き納入延期を繰り返す。幾ら戦闘機を製造できても旅客機はまた別物であるらしい(その辺りも次回以降で分かるだろうか)。しかし開発費が1兆円を超えて他の事業が不振だと開発継続は難しい。経済産業省の手前もあり「立ち止まる」という表現が用いられている。商業運航に必要な型式証明は目指すので100%の撤退ではない。しかし航空需要が減って先は見通せない。00年代のNHKで人気があった「プロジェクトX」をなぞるなら、ここから奇跡の復活、となるのだろうか。