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患者とともに生きる医療(放送大学特別講義)

自身とともに生きてもらうことが出来る医師にかかっている時は、病状も安定していたように思う。勿論、こちらから努力することも必要。チーム医療なのだから全員が協力し合うことが大事。

 

高本眞一。日頃からどんな患者医師関係が良いかを。ともに生きる、言葉自体は簡単で元気も出る、力強い。農民は土地とともに、漁民は海とともに。文化とともに生きる。根底から支える。しかし医療において患者とともに生きることは?パターナリズムの影響。人間としては医師も患者も同じ。
東日本大震災。脳裏に刻み込まれる。津波が街を飲み込む。多くの人が寒さに耐えていた。非難所で多くの人が物資のリレーを。外国では略奪や放火が起こるが、日本ではともに生きることを。何故日本でこのような共に生きることが見られるか。海に囲まれ諸外国から攻められることは殆どなかった。基本的に農耕民族。日本人の性格を形成。大津波の2週間後のニューヨーク・タイムズ。日本人の特性。苦難を乗り越えて共に生きることを。心と身体に染み込んでいる?何故興味を持つように。中学高校で読書をして。シュバイツァー。アフリカで医療奉仕を。我が生活と思想という著作。命に囲まれて生きようとする命である。岩村昇先生の話を。ネパールで子供から結核を守ろうと。奉仕活動をている。両親を亡くした子供を養子にして。生きるとは分かち合うことである。共に生きるという言葉は心に残る。一冊の本を牧師から勧められる。グーバー。ユダヤ人の虐待も経験。人間関係の在り方。我と汝の関係。尊敬し合いながら。殺伐とした関係。全人格的な関係が心をつなぐ。対話的思考の重要性。日頃の生活は何気なく流れる。2人の間に心が通じ合う経験を。出会い。実存的出会いの中に人間らしさが。受験勉強をしていて、こういう友人関係が築ければ良いと思っていたが、大学で経験したいと。東大医学部。ボート部では合宿所に寝泊まりして訓練を。8年間在学したが後悔はない。共に歩む精神を。身体で表現することを。患者とともに生きることを考える。三井記念病院に。患者を大切にする医師に。医局の教授に意見を行ったら飛ばされた。大学病院でもう少しやれると思っていたが、人格が否定されたような。患者も少ないので患者と話をする経験を。患者は命懸けの心臓手術を。徐々に自信が蘇る。医師は患者を助ける仕事だが、患者から助けられることもある。患者と一緒に生きることの意味を身体で感じる。本物かどうかを確認することが使命だと考えて。
患者とともに生きることを掘り下げて。医学医療の進歩。昔は動脈瘤の手術は亡くなって当たり前だった。遺伝子医療や再生医療、ロボット手術、人工心臓。心臓移植まで2年以上かかったことも。埋込み型の補助人工心臓が。飛躍的に発展したが限界がある。人間の心臓は100年以上も生きる。女性の半分は85年以上。8歳で成長が止まり自然にずっと動き続ける。人工心臓はバッテリーが必要だが。人間の心臓はおいしい食事をしていれば良い。1人の人間をコンピュータに置き換えるとビル一棟でも足りない。限界について語られないことが多い。ニューヨーク・タイムズが報じた。遺伝子の地図が完成したから遺伝子と病気の関係が分かれば良いと投資をしたが、治療法は少ししか編み出せなかったと。人間は幻想を持ちやすい。医師は病気を治すものである。学者の中にはそう考える人も。しかし簡単には行かない。宇宙のことを。69年の月着陸。人類は宇宙を征服できる?宇宙は130億年の光が。宇宙は無限大。到達したのは月だけ。アンドロメダ星雲は200万年先。毛利衛。人類は宇宙に生かされる存在。人間の体は小宇宙。どこまで理解しているか、医師には何が出来るか、メカニズムは少ししかわからないが、大動脈瘤の治療は進歩した。ところが手術をしても、助かるのは患者の命があってこそ。尿を出す血圧を維持するのを超越して患者はどんどん元気になる。医師は提案をするくらい。患者の命の力が。外科医は傷を縫う。1ヶ月すれば抜糸に至る。命の力が無ければ何も出来ない。医師は雨漏りを直すくらいのもの。包帯するくらい。医学が進んでも我包帯すの精神は同じ。出来ることはそれくらい。研究とは何か?無限への挑戦、無限の入り口での挑戦。あまりにも知らないことが多すぎる。ノーベル賞の発見があっても。研究とは謙虚に成る行為。命を前提にして研究を。原爆の研究はすべきでない。命が前提でないから。
医師として心得るべきことは?医師の言うことは聞かなければならない。患者の知識と医師の知識を比べてどうか?大宇宙の真理の中では五十歩百歩。降圧剤でカルシウム拮抗剤がある。グレープフルーツの問題が。結核の患者はまだ発生している。インフルエンザといっても新しいものがどんどん。エボラ出血熱。抗生物質が出来たが、術後肺炎で亡くなる人が。神様への警告。医師が全て知っているわけでも全て救えるわけでもない。知らないことがはるかに多い。命を持った患者と医師とは共同で病気と闘わなければならない。医師は良きガイドでなければならない。エベレストでのシェルパ。ガイドであり荷物持ち。シェルパのように一緒に山に登る。患者とともに生きるとは?自分の心臓。患者には癒やしが必要だが、医療従事者にも必要。癒やしや生きがいを。それがともに生きるということ。手を繋いで仲良く生きる。共に生きる。真剣に生きるならぶつかることもあるが、解決策を見出す。楽しいだけではないがその先に癒やしや生きがいが。クーパーの言う出会い。我と汝の関係。テレビでは神の手などと。自分の力で治すと思ってはいけない。患者も医師任せではいけない。責任は医師の方が大きいが、患者も自らが医療チームの一員として。医師も説明をして。チーム医療には患者も一員。チームワークで。終末期の患者は?ともに生きることが大切。人生の最後で。治癒の原動力の命は神様からの授かりもの。医療チームの一員としてもっと自信を持って欲しい。医師も患者もともに生きることを意識すれば新しい医療が見えてくる。ともに生きることは様々な関係やレベルでも。人間らしくともに生きることができるように。政治や経済などでも。シュバイツァーらの生き方から少しでも多くの人が。医療だけでなくともに生きることが世界平和を。力強く生きられるように。患者と共に生きる。どんな人とも一緒に生きることが出来るように。

 

患者さんに伝えたい医師の本心 (新潮新書)

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  • 作者:高本 眞一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/07/17
  • メディア: 新書