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現代日本の「パンとサーカス」。

「パンとサーカス」という言葉を聞かれた方は多いかもしれない。元々はラテン語で「Panem et circenses」。意訳をすると「食糧と娯楽」。古代ローマ市民がこの2つを与えられて満足して政治的に無関心になった有様を、ユウェナリスという詩人が揶揄した表現である。現代で言う愚民政策の比喩としても用いられる。まあ古代ローマ市民はローマ市民権を取得していた者だが、ローマ帝国の支配下にある人間のほんの一握りである(しかも男子のみである)。だから恩恵に与る人間は少数派である。ただパンとサーカスで満足するような人種は確かに居たようで、詩人ユウェナリスの揶揄表現もある意味で的確なものであったのは事実である。

それで何故「パンとサーカス」というのが連想されたのかというと、箱根駅伝というスポーツイベントが大々的に報じられているのをnetなどで見てのことである。もちろん走る選手を初め関係者は必死の思いで取り組んでいるのは言うまでもない。しかし如何にも「サーカス」に見えるのは致し方の無いものなのだろうか。ううみゅ。