大人とされる年齢になっているにもかかわらず、アイデンティティidentityの確立を先延ばしにして猶予の期間をおくっている人間。端的に言うと、大学生は皆がその要素を含んでいる。そもそも高校を卒業すると、大学進学をしなければ社会人になるのが大半なのだから。ただ大学の内部では、卒業の年限を超えて学部に留まっている人間を指すのが一般である。私の居た法学部では、4年で卒業する人間の方が少数派であったくらいであったから、モラトリアム人間とされる人間は多かった。但し、司法試験を受けて法曹を目指す人間も多く、彼らをモラトリアムと呼ぶのは違うのではとも思う。ただ、合格出来なければ別の道を探さなければならないのも現実である。私の属する勉強会でっチューターをしてくれた人間は、8回生になり合格した者であった。