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認知行動療法の基本的な枠組み(刺激–反応–結果モデル) #放送大学講義録(認知行動療法第1回)

ーーーー講義録始めーーーー

 

認知行動療法(CBT)では、人間の行動を行動分析学由来の「刺激–反応–結果」モデル(ABCモデル:Antecedent–Behavior–Consequence)で理解します。

刺激(環境) → 反応 → 結果

反応は以下の3つの要素から構成され、実際の臨床では感情も含めて評価する場合があります。

  • 認知・思考:物事に対する考え方や解釈

  • 行動・表出:実際の行動や言動

  • 生理反応・身体:動悸、発汗、緊張などの身体的反応

これらは相互に影響し合います。例えば、動悸がすると「大丈夫かな」という不安な思考が生じ、それがさらに身体反応を強める、といった具合です。

結果が快いものであれば、その行動は強化される傾向があります。また、不快な結果であっても、その行動が不快感を減らす場合(負の強化)には、行動が持続・強化されることがあります。一方、望ましくない結果が行動に伴えば、その行動は弱化する傾向があります。これが学習の基本メカニズムです。

問題が悪化する場合の悪循環の例

  1. 刺激に対して「もうだめだ」と考える(認知)

  2. 不安や動悸が生じる(感情・身体反応)

  3. 恐怖から回避行動を取る(行動)

  4. 一時的に安心するが(負の強化)、他者からの批判や孤立など否定的な環境反応を受ける

  5. それが新たな否定的刺激となり、悪循環が継続する

CBTでは、この悪循環を特定し、認知・行動・生理反応のパターンを修正して良い循環に変えることを治療の目標とします。