「お行儀よくしましょう」と親は幼い子どもに躾ける。言われなくて育った人間は居ないだろう。しかし思い返してみると、その言葉の内容は不明瞭である。年齢的に成人に至っても、具体的にどういう所作をすれば良いのかが不明な場面は結構あるだろう。幾ら社会経験を積んでいても、どうしても未経験な場面は出てくる。ましてや幼い子どもには、「お行儀よくしましょう」と言われても意味不明である。そうなると無理矢理に思いついた所作をすることになるが、親からは叱責されることに。そして黙ってご飯を食べなさいなどという具体的な内容が指示される。それなら最初からそう伝えれば手っ取り早いように考えるのだけれど。まあこのように考えるのは子育てに経験を殆ど持たないからなのだろうけれど。