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🌏いじめ予防の秘訣!海外vs日本🇯🇵 生徒指導と教育相談第5回(その6) #放送大学講義録

個別の事案でも学級集団全体で考えることが必要なのだろう。

 

------講義録始め------

 

海外ではいじめ予防に多様な予防教育が行われています。オルベースのいじめ予防のプログラムでは、いじめ防止に次の4つの約束を用いているとのことです。

他人をいじめない。

いじめられてる人を助ける。

一人ぼっちの人を仲間に入れる。

誰かがいじめられていたら、学校や家の大人に伝える。

これらはどこの学級、学校においても、いじめ予防にとって大事なポイントとなります。その意識が学級に浸透すること、また1人ぼっちの人を仲間に入れたり、誰かがいじめられていたら必ず信頼できる大人に伝えるという行動もとても重要です。このような点を子供たちと日常的に確認していくことや、どうすれば共有できるかを考えることも、いじめの規範意識を高めるのに重要です。

このプログラムでは、安全な学校環境の形成といじめの防止の責任は第一に大人にあると強調されています。重要なのは大人の温かさや前向きな関心、関わりです。そして、許容できない行為の明確な線引き、ルールが破られた際の非身体的な否定的結果の一貫した使用、そして権威主義的ではない、前向きな役割を果たす大人の存在が必要であるとされています。

この大人像は、いじめを否定する学級規範を高く保つ先生の態度や、子供たちに理解的で安定した指導を行う大人の態度と一致していると思われます。日本でも、学級満足度の研究を用いた結果、いじめの発生率が学級のタイプによって異なることが指摘されています。先生と子供が良好な関係を持ち、お互いを理解しながら学級のまとまりを保てる場では、いじめの発生率が低いとされています。いじめを個人の問題だけでなく、学級環境や学校環境全体として捉え、学級経営や学校経営の見直しも重要だと考えられます。