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琵琶湖博物館のユニークな展示と生態系の理解
琵琶湖博物館では、魚類の展示だけでなく、魚と漁業の関係や生態系と人々の生活のつながりについても紹介しています。館内には、自動音声ガイドを備えた展示があり、訪問者に琵琶湖の自然や生物について分かりやすく説明しています。
琵琶湖には約10種類の代表的な魚が展示されており、魚屋で見かけるものとは異なる琵琶湖固有の魚類も紹介されています。中には、希少種や個体数が減少している魚を増殖するための取り組みを行っているエリアもあり、生態系の保全に対する意識を高めることを目的としています。
また、琵琶湖の歴史を他の湖と比較する展示も行われており、たとえば、ロシアのバイカル湖の約2,500万年にわたる歴史と、琵琶湖の約400万年の歴史を対比することで、湖の成り立ちや生態系の違いについて学ぶことができます。館内には、バイカル湖や琵琶湖の古代魚の標本や、生態系の進化を示す展示も設けられています。
それから、琵琶湖に生息する約1,800種類以上の生き物を紹介しており、その約80%以上が肉眼では見えないほど小さな生物です。こうした微生物やプランクトンが琵琶湖の生態系を支えており、琵琶湖を理解するためには、これらの小さな生き物を知ることが重要です。博物館では、顕微鏡や拡大鏡、映像技術を活用し、これらの微小生物を観察できる工夫をしています。