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運動・スポーツの科学的理解(7) 健康に関する疫学研究(健康・スポーツ科学研究第12回)

論文と言っても信頼性がそもそも在るのかは吟味をしないといけない。そもそも英語が読めなければだけど。

 

澤田亨。運動やスポーツや健康に関する研究を。健康情報があふれる。エビデンス。科学的根拠とは何か。科学的根拠を作り出す疫学の基本。エビデンスとは何か。
エビデンス。根拠。科学界のルールに基づき研究的実証性がある学術論文。学術論文に基づく情報は多くない。治療にエビデンス、科学的根拠はあるか?有効であるという学術論文に基づいたものか?EBM。科学的根拠に基づく医学。以前はエビデンスの理解が浅いと経験に基づく治療。サンタ療法。使った、治った、効いた。一定の時間で治る腰痛。湿布を貼ったのが原因?薬を投与したのが効いた?経験に基づく。個人の限られた経験。科学的根拠を元にした研究は?科学的根拠に基づく医療方法。EBMは健康政策、公衆衛生、栄養学、スポーツサイエンスなど他の分野にも。
健康に関するエビデンスを生み出す疫学。EBMの普及で医学界に再認識。基礎集団での病気の原因を明らかにして人の健康を守る。原因と結果との因果関係を明らかに。基礎集団における疾病。癌とタバコの因果関係、禁煙が原因であるという結果が分かるなど。疫学の父。ジョン・スノー。多くの人をコレラから救う。インドの風土病だったコレラが何度もイギリスを襲う。1848年にも流行。5万人が死亡。悪臭が悪いと広く信じられていたが、裏付ける明確なエビデンスは無かった。調査して結果に基づき、スノーは悪臭ではないと発表。当時のロンドンは多くの水道会社があり競合。テムズ川の上流だったり下流だったり。水の取得場所が問題。下流の水を摂取した人にコレラが。上流からの人と比較研究。明らかに多くの患者が。疫学研究。比較研究をコホート研究、追跡研究。飲水とコレラの原因と結果。原因は汚染された飲水。疫学研究。メカニズムは何も提供できなかったが。1856年のこと。66年の犠牲者は4000人に抑えられる。生涯を終えた後、後日にコッホがコレラ菌を発見。コレラ菌から身を護る。疫学研究で原因不明の疾病でも身を護ることが出来る。
因果関係。基礎集団。因果関係の判断は?夜帰宅して部屋のスイッチを。スイッチが原因で明るくなるのが結果。両者の関係が因果関係。健康情報に関する。健康に良い何か、健康になるが結果。身体活動の実施とがん死亡率の低下に因果関係?確認を。関連の時間依存性。必ず原因の後に結果が。スイッチの前に明るくなっていた場合。両者に因果関係は無いかもしれない。研究開始時点で癌でない人に身体活動を。原因の程度が強くなるにつれて結果の程度も強くなる、量反応関係。因果関係の可能性が高まる。生物学的な妥当性。因果関係のメカニズムが分かっていること。コレラ菌が見つかっていない場合。しかしメカニズムが分からなくても因果関係は分かることがある。
原著論文。エビデンス。根拠。科学界のルールに基づく。学術論文。自然科学分野における修士号で義務付けられる。修士論文を通じて作成方法、エビデンスの作り方を。テーマに関連する論文をすべて集めて読み込んで理解すること。エビデンスを知り尽くした研究家に。エビデンスと個人的意見や体験談の関係。科学的根拠にはならない。TVのCMの体験談。身近で説得力が在る。科学的情報ではないと。信じてしまうことも。サンタ療法。経験の幅の狭さ。情報の信頼性、エビデンスのレベルが低い。ついつい信じがち。偉い人の体験談も論文で基づいたものでなければ体験談のレベル。落とし穴。ピットフォール。学会発表も落とし穴。あくまで参考情報。学会で認められた?そもそも審査が無い。殆どの学会は会費さえ払えば良いし、誰でも発表できる。学術誌に投稿する。学会誌。学術雑誌の審査を。合格した場合に論文として掲載され発表される。時間がかかる場合や投稿に手間がかかる場合も。数年後であることも珍しくないが。論文にならない発表も多い。審査を通過できないほどレベルが低い。意味を理解していない。学会発表の内容が満足にいかないもの。現在の研究内容は不充分と。他の学会員からコメントや情報を得たい。それを使って研究の質を高める。現在実施している研究の途中報告。シンポジウムや教育講演を。情報交換。発表しないと研究費を受けづらいことも。研究業績として稼ぐ研究者も。そのまま論文になることは少ない。学会発表の内容が投稿した学術誌の審査を通らない。研究の質があまりに低い。査読に合格して掲載。論文の審査に合格しないと参考情報扱い。編集委員会と2人以上の査読者。担当の編集委員が決定。テーマに関する専門家を探して査読を依頼。論文を審査して不採択になることも。リジェクト。アクセプト。最終的判断は編集委員会か委員長だが。判断が異なれば多くの場合は3人目の査読者を。査読とは審査だけでなく、様々な論文修正の指示を。それに従い修正する。何度も行われ数年かかることも。論文がどれくらいの時間がかかったか分かる。審査過程を通過したものだけが掲載される。信頼できる健康情報は発信されたもの。学術雑誌に原著論文に。ルールを知らないと発表してしまうことも。査読を受けることはなく論文になることもない。素晴らしい場合には論文にならないので世界にとり残念。
個人的な意見や体験談、学会発表はエビデンスではない。では原著論文なら何でもエビデンスになるかと言えば必ずしもそうではない。査読に合格したと言っても、簡単に通過できる査読も在る。発信したいと考えると論文の投稿を考える。多くの読者の学術誌では多くの論文が集まり、査読が厳しくなる。どのようにして多くの読者が集まる学術誌を?インパクトファクター。学術雑誌の影響度を。論文が平均して何回引用されるか。論文を書く時に利用。最後にリストアップ。質を高い論文を引用するのは基本事項。多く掲載している雑誌のインパクトファクターは高くなる。研究者が少ない分野の問題が在るが。影響度の高い雑誌に掲載されると信頼性が高まる。非常に低い雑誌については審査が緩い可能性が高い。玉石混交であり質の高い論文である可能性は低い。実際にしっかり読む必要がある。日本語で書かれた学術論文。インパクトファクター。科学界へのインパクト。共通言語は英語。英語で書かれた論文は全世界で読まれるので、引用されることが多くなる。日本語で書かれる論文は引用されることが少ない。そもそもインパクトファクターが少ない。論文の質や学術雑誌の質は問題。しっかり読むことが必要。叙述的レビュー。関連のある論文をまとめて紹介するのがレビュー。研究の研究であるシステマティックレビュー。系統的レビュー。

 

健康・スポーツ科学研究 (放送大学大学院教材)

健康・スポーツ科学研究 (放送大学大学院教材)