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近年キャンパス文化事情 -まじめ化する大学生と学生の「生徒化」・大学の「学校化」(子ども・青年の文化と教育第10回)

有名高校から有名大学、有名企業に入るというキャリアパスは上手く機能しているのだろうか?この点を検討する必要がある。

 

岩田弘三。近年キャンパス文化事情。学生の生徒化と大学の学校化。大島先生「大学就職部に出来ること」。近年の大学生の就職問題。前半。最近の大学生は真面目になったのは本当かデータで。真面目化の原因として生徒化と学校化。後半は就職問題。大学や高校の就職活動支援。新規学卒一斉問題。
90年代中頃から最近の大学生は真面目になってきたと。バブル経済の崩壊前は勉強文化は衰退に?データからも。授業出席率。15年間の傾向で明らかに上昇。大学生がどのような活動に重点を、の推移。勉学重視派の比率は90年代なかばまでは減少しているが、それからは上昇。2倍にまで。人間関係重視派を越えて最大のものに。少しでも就職を有利に。就職動向の影響を受ける。07年には減少したが08年には再び増加。勉強志向との関係。横軸に就職者率と就職内定率。勉学重視派の比率。座標上にプロット。13年から14年にかけて勉学重視派は減少。変化を要約。年間変化を右上がり右下がりの矢印で。不況に伴い勉強志向が強まり、好況では逆。就職状況と矢印が逆。雇用状況により勉強志向の割合が影響を。外れているおよそ半分。好況になっても勉強志向のまま。共に右上がり。00年以降に顕著。97年以前に比べ勉強志向の割合は5から10ポイント高い。
90年代後半以降には勉強志向の割合は高く。主要な要因として大学生の生徒化や大学の学生化。自立成熟した自己イメージが希薄に。与える教育サービス以外のものを求めない。コメットメントが大きい。生徒役割。義務としての出席。授業出席率は高まり出席を取るべきと。縦陣な大学生が増えている。読書時間は減少することあれ増加は認められない。高校時代の延長で受け身に。主体的学習は減っている。かつての勉強志向への回帰というより真面目化。生徒意識と出席率。勉強志向や出席率も。予習復習時間は増えるが読書時間は減る。「大衆の幻想」。竹内洋。今の大学生は高校生。授業にわかり易さを。お客様に。過保護。大学がユニバーサル化。高校と大学の接続が重視。お客様へのサービス産業に。オリエンテーションや担任、就職指導など様々な局面でケアするのがサービスとされる。生活全般に付き指導。就職でのきめ細かい指導。善悪は別にして初中等学校化。大学生の生徒化の要因に。それだけではない?デートやアルバイト、大人の入り口の特権だった。しかし高校生にも入り込む。大学生活は高校生活の延長に。大学生の自覚を持ちづらい。大学文化と生徒文化のボーダレス化。大学生の生徒化が。学生が生徒化すれば対応のために大学も学校化に。それは生徒化に。相互作用が促進。一人前の大人になるため精神的自立を。大学はそういう役割を。自立の先延ばしに手を貸している。竹内洋先生。大学教育が手取り足取りでは企業に入り人材となりうるか、お客様社員では困らないか。専門学校化。大学に因る資格関連科目の大幅な取り入れ、生徒化の構成要素に。
大学生の就職問題。大学による就職活動支援。様々なサービスをするキャリアセンターが各大学に。名称はまちまちだが。キャリア開発センターなど。就職部からキャリアを使う名称に00年から。生徒化が進む時期と重なる。就職支援のあり方は生徒化と関連する。学校化に伴い就職支援に力を。手厚いサービスの一環。支援に力を入れる。手取り足取りの指導に。元々大学は学生への就職支援に取り組んできた。就職部の時代。学生を集めて説明会をしてアドバイス。変化点。開始時期と内容。開始時期は前倒し。以前は就職活動が始まる頃。1年生や2年生。キャリアの意識を。00年頃は大卒者の就職率が低下し正社員になれない人が増えた。倒産が相次いで終身雇用は崩壊したと言われること。自分のキャリアは自分で、そのための準備。新しい支援を。人生の生き方を考えるのは手厚い。就職活動支援自体も手取り足取りに。外部講師の説明会。キャリアカウンセラーの配置。模擬面接。呼び出し面談。履歴書などの指導。高校の進路指導と似ているように。個別面談の実施など。大学が学校化し大学生の生徒化。高校で行われているのと似た進路指導に?似てきた。手取り足取り手厚く指導。学生はその気になれば自分で調べることも出来る。検索すれば幾らでも簡単に情報が、しかし大学はきっかけを作る。本を読んだりして調べることをしろ、というだけでは。大学が就職活動を手厚くした結果、生徒化現象も強化。学生が依存して待って活動を始めることに。大学の学校化の相互作用。高校と似ていないところ。就職支援のあり方について、支援の一環として。大学は基本的には自分で応募するところを見つける。高校の先生は企業を回り就職先を見つける。就職者の多い高校を中心に挨拶して回ることを。職業安定所と連携するが高校生には職安は見えない。リストを見せて選ばせる。高校が斡旋する。大学が行わない理由は?歴史を遡れば70年代初頭までは紹介を積極的に学生に提示していた。廃れてしまったのは不公平だという議論が。全ての大学に平等に回したわけではなかった。偏差値下位の大学。指定校から漏れる。企業により指定校から外れた大学生には受験資格が無くなる。高校では今でも就職斡旋に。同じような問題がある。特定の高校と企業との結びつきが強い。不公平感がつきまとう。高校では廃止した方が良い?大学の場合は70年代後半以降は学生が見つける方向に。高校の学校斡旋は、就職活動を加熱させない。ルールが色々細かく決まっている。夏休み中に企業見学をして9月に採用試験の開始。授業への影響を少なく。希望する高校生は短い時間で企業選びを。必要になるのは先生の指導。普段から見ているので性格や希望を把握している。企業のこともある程度把握している。相性を考えて企業を生徒に紹介して効率的な企業選びを。効率性を高める。就職活動をする高校生は未成年。労働条件が悪いところに進まないように。大学には当てはまらない?70年代以前の形で斡旋に乗り出した方が良い、とは言えない。一方で就職斡旋には大きな違いが。
新規学卒一括採用。卒業見込みである人を採用の対象とする。多くの人が3月に卒業して4月からすぐに働く。評判が悪く無くすべきという意見が多い。正社員につけないとその後も正社員になりづらい。ロスジェネ問題。バブル経済崩壊後に卒業した人は正社員になれない人はその後も非正規雇用を余儀なくされる。廃止した方が良い?新卒一括採用がない社会ならどうなる?就職活動の変化。何時することになるか、何時から働くことになるか?現在と異なり在学中に限られない。卒業と同時でなくなる。人によりばらつきが大きくなる。但し働かないのは収入なしになるので空白期間は避けたいと。多くの人は卒業後すぐに働けるように。取り残される人が出てくる?ロスジェネ世代のケース。景気が悪いと就職できない人が。運悪く就職先が見つからない。他には?本来なら働き始める意思が希薄な人が。自分は何をしたいのかよく分からない、キャリアに想像もつかない人。取り残される可能性が高い。迷っている人が不利を被らないように。就職活動支援は迷っている人を手助けする機能を果たしている。卒業間近になるとキャリアセンターの職員は血の滲むような努力を。熱意を持って就職先を見つけるように努力をするのは新規学卒一括採用の制度があるから。卒業までに進路を決めなければと頑張ることになる。進路が決まらない学生を減らす。進路が決まらないのが望ましくない?スキルと収入。NEET。職業訓練もしない。スキル向上も失われる。機会を逃す。20代前半までは自分の能力が高められる時期。将来の職業生活でのスキル向上が失われる。卒業までに無理やり進路を決めても不本意では?辞める結果にならないか?転職などに、進路変更するのも良いこと。試してみることが出来て合わないことを知ることが出来良い勉強に。何もせずに過ごすよりも良い。新卒一括採用制度を擁護する。若年失業率。国際的に見て日本は非常に低い。これまで10%を越えることはなかった。失業という深刻な事態を減らすことに成功している。起きるリスクを犯してまで廃止することはない。新卒一括採用制度に問題がないとは言わない。大学在学中に留学するなどして時期がずれる問題が。他の国に習い新卒一括採用は廃止すべき?問題はそれほど単純ではない。新たに生じる問題もある。一長一短につき議論を尽くして最善の方法を。

 

子ども・青年の文化と教育 (放送大学教材)
 

 

 

 

 

大学就職部にできること

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