F-nameのブログ

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判決文。

性犯罪を犯したとされる容疑者に無罪の判決が出た。週刊誌には裁判官が変だとセンセーショナルに書かれている。性犯罪を間近に感じている人間にとっては他人事ではないのだろう。そういう厳罰の要請に対しファッショだとする識者もいる。それにしてもおかしいのは、判決文の全文を読んだ形跡がないことである。恐らくマスコミの記事を下敷きにして論じているのだろうが、そもそも報道にミスリーディングが目立つことは考慮に入れられていない。第一、被告側や検察側の主張や証拠調べを経ているのだから、裁判官が変な結論を出すとも思えない。まあ法学部出身なので、法原理機関たる裁判所を信頼し過ぎているのかもだけど。それに判決全文を公開している例も少ないのは事実。

似た意味で議論されているのが、韓国の最高裁の判断。やたらと政治的な論評が目立つ。判決文全文を読んで議論している人間はほぼ皆無。私の友人の弁護士がそうしていたが、彼女以外には知らない。そもそも裁判官は判決文以外に主張する手段を持たないのだから、それを読むのは最低限の義務ではないのだろうか。ハングルが分からなくても、Google翻訳がある時代なのだから。