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市中感染症(2)(感染症と生体防御第6回)

身体の中のことは自分でも分からないので勉強になる。話も分かりやすくて聞きやすかった。

 

岩田健太郎。市中感染症。よく見る市中感染を各論的に。
風邪。当たり前?風邪というのは結構深い。治療も案外間違えている。風邪とは何か。上気道の感染症。気道。口や鼻から肺まで。上気道は口や鼻や喉。気管支や肺が下気道。上気道の感染症で諸々の症状が出るのをかぜ症候群と呼ぶ。コモンコールド。集合体を。原因は微生物が。色々ある。90%がウイルスで10%が細菌。違いは?臨床的に役に立つ理解を。微生物学的には細かいが。抗菌薬が効かないのがウイルス。細菌感染では抗生物質を。風邪には抗菌薬は必要ないと言われることが。1割がそうなのだから抗生物質を。風邪という現象に使い治るかどうかが重要である。細菌は抗菌薬で殺せるが。治ると同義ではない。微生物が居ることと殺すことの区別を。風邪は基本的に抗菌薬なしで治る。細菌感染症であっても自然と治ることが。中耳炎や皮膚の病気など。抗菌薬は不都合もある。副作用や薬剤耐性菌の問題。未来の世代に困る。抗菌薬は必要ない時は使わないクリアカットな態度が必要。風邪という現象については抗菌薬を使うと治りが早くなるわけではないが副作用はしっかり。国などがキャンペーンをしている。一見風邪のようで違う。急性咽頭炎。細菌による咽頭炎は抗生物質を使ったほうが良い。細菌かウイルスか検査で特定して。アメリカの学会のガイドラインが。ペニシリン系の抗生物質を。何故ペニシリン?よく出来ていて他の菌を殺さない。原因微生物をピンポイントで殺す。目的に合致。使わないことを推奨している抗生物質を。常在菌を殺してしまう。下痢や薬剤耐性菌を。病気は治すが副作用などの別の目的も。中耳炎。特に子供に多い。ウイルス性と細菌性。どちらも殆ど抗菌薬は必要ない。しかし重症だとペニシリン系の抗菌薬を第一に。結構広域抗菌薬を使うことがあるが殆どの場合必要ない。妄りに抗菌薬を乱用するのは進められない。副鼻腔炎。顔の周りなどが痛む。中耳炎と考え方は一緒。軽症か重症かで。治療の選択肢は色々と議論があるがペニシリン系が第一。インフルエンザ。厳密には風邪と少し違う。冬に流行する。インフルエンザウイルスが。細菌ではない。冬に高い熱が出るとは限らず夏にも。症状に多様性があることが分かっている。色んな病原体が。1つの微生物が様々な病気を。インフルエンザウイルスに有効な薬があるが効果が少ししか無い。何でもかんでもではなく副作用のデメリットを凌駕する場合に。上気道には風邪や周辺の病気が。各論的に。診断をしっかりしないといけない。風邪かそうでないかを。
下気道はもう少しシンプル。気管支炎や肺炎。肺胞の周りに。管に起こるのが気管支炎。肺炎の場合は基本的に抗生物質が。自然に治るのが滅多にない。気管支炎は抗菌薬なしで治ることが多い。聴診器やレントゲンで区別することが大事。肺炎球菌。子供にはマイコプラズマ。肺炎球菌はペニシリンを。08年に新たな基準を。ペニシリンで治療が可能と。マイコプラズマはマクロライド。しかし濫用がひどくて耐性化する。特有の副作用がある薬をを使わざるを得ない。カルバペネムが効く場合は少ない。
尿路感染。尿路は尿道が。男性では陰茎まで。尿道は性感染症とする。尿道より上、膀胱や腎臓などを。大腸菌が殆ど。肛門から尿道を伝って。解剖学的な理由で一目瞭然だが、女性が距離が短いので起こりやすい。腎盂腎炎。両者の違いは熱があるかないか、熱がないのが膀胱炎。治療期間が違う。腎盂腎炎は少なくても3日では駄目。腎盂腎炎。血流感染が起きやすく多くの場合は入院して。フルオロキノロンという特殊なものを使うことが多かったが、大腸菌の3割は耐性が。第一選択薬としては使いづらい。フルオロキノロンが腎臓などに副作用を。FDAはできるだけ使わないようにと警告を16年に。尿路感染は女性に多い。再発もしやすい。予防は出来ないかという話に。クランベリー。海外では割合よく見る。クランベリージュースが予防になると言われてきた。しかしその後に論文が出て役に立たないと。現在では進められてない。新しい研究で従来の結論がひっくり返る。常に最新の論文や情報を。勉強を続けることが大事。
下痢。多くの人が世界では亡くなる。安全な水がないと脱水で亡くなる。高齢者が日本では危ない。それから小さい子供も。身体の水分の失い方で。ノロウイルス。非常に感染率が高く発症しやすく下痢をして脱水状態に。治療薬やワクチンもないので厄介。牡蠣に限らず机やまな板や人の手で。対策が難しい。特に冬。血液型依存性。O型が発症しやすい。血液型抗原が影響を。血液型占いはあまり科学的ではないが、ノロウイルスは重要。ロタウイルス。おとなになるとかからないが。経口のワクチン。WHOも推奨。サルモネラ菌など色々と下痢の原因に。気道感染症も似ていて、基本的に抗菌薬の使用で効果は少ない。抗生物質なしの方が治りやすい。副作用も防げる。
腹痛。原因が沢山。胃腸炎というのはあまりない。胃は胃酸があるので感染症は殆どない。腸炎はよくあるが。胃炎は別の原因。腹痛は他の病気のことも。お腹の右側は肝臓、肝炎、胆嚢炎。胆管炎。膵炎。虫垂炎。盲腸。消化管以外も。子宮や卵管。妊娠の合併症など。感染症以外だと心筋梗塞。非常に原因が沢山ある。診断をしっかりつけないと。何でもかんでも胃腸炎で薬を出して終わりにしない。感染症の診療と言っても鑑別診断はしないといけない。感染症の治療だけで見ることは出来ない。ジャズの専門家は歴史を。クラシックなどの違いも言えなければならない。
頭の病気。髄膜炎。非常に怖い。特に小さい子供や高齢者で死亡率が高い。肺炎球菌。カルバペネムを使うのは間違い。5%位が耐性菌。治療にとり問題。髄膜炎菌などの予防接種が出てきて予防を。日本ではワクチンが普及していないが、普及すれば。
皮膚や腕や足の感染症。内科医は多いが割合苦手。どちらかといえば整形外科が。骨や腱や靭帯。区別をしないと治療手段が必要。精緻な診断が必要。色々あるが、人食いバクテリア。筋膜炎。非常に死亡率が高い。数時間でどんどん悪くなる。見逃せない。皮膚が真っ黒に?それは末期の状態で、初期では皮膚になにもない。皮膚の下の病気なので。初期では治療もできるが。どうやって診断を?バイタルサインに非常に異常が出やすい。脈が高かったり。
性感染症。感染経路に着目。セックスを経て。3つに大きく。生殖器に病気を。生殖器以外。両方に。生殖器のみ。性感染症と患者でも分かる。性病科で治療を。クラジミアやヘルペスなど。HIVやC型肝炎などでセックスによる感染も、しかし生殖器には異常がないので見逃されやすい。パートナーを介しているのでピンポン感染を。梅毒。世界中で増えていて日本でも増えている。毎週のように新しい患者が。ペニシリン。数が増えていて放っておくと腎臓などに。
敗血症。全身に症状が起きた感染症。定義も色々ある。最新は16年。感染症が原因で全身に症状が。放っておくと進行して死に至る。日本では血液培養を忘れる医師が居るので要注意。見つかることがしばしばある。原因微生物を見つけることが大事。治療については色々議論がある。
不明熱。色んな定義があるが、医師が診断しようとしても出来ない熱。癌や悪性疾患や自己免疫疾患、膠原病など。最近は血液検査や画像検査で診断できることが多い。画像検査で見つからない癌や血液検査で診断がつかない自己免疫疾患が。感染性心内膜炎は見逃されやすい。心臓の病気だが心臓っぽい症状が出ない。臓器別の専門家に見てもらえない。臓器別縦割り制度が裏目に出ている。疑えばすぐに診断できる。
市中感染症はもっとたくさんあるが。

 

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