昨日に始まった2022年は寅年であると日本では見做されている。12年周期で寅年は巡ってくるのだが(ただ日本が壊滅すれば最期になるかもしれない)、例えば経済学で言うコンドラチェフの波みたいに理論的な裏付けがあるかと言えば、そういう訳でもない模様である。まあ日本の人間がおしなべて12年周期を信奉していれば、結果的に12年で世の中が巡ることになるから、寅年がどのような年なのかを論じるのも意味はあるのかもしれない。
それで過去の寅年は、2010年、1998年、1986年ということになる。このうちで1986年について書くと、阪神タイガースTigersが21年ぶりにリーグ優勝した(ついでに西武ライオンズlionsにも勝利して日本一になった)年の翌年にあたる。当時の日本では皆が舞い上がり、反管理野球の勝利だのTigersの黄金時代が到来しただの言われていたのを未だに覚えている。そして寅年なのだからTigersは連覇するとも。こうならなかったのは言うまでも無い。それどころかTigersは暗黒時代に突入し、次にリーグ優勝したのは2003年のことである。野村克也監督を名将と見做さない野球ファンはほぼいないと思われるが、彼が3年Tigersの監督をして3年とも最下位だったのだから筋金入りである。当時のTigersファンは、開幕戦に負けると「来年があるさ」などと嘯く有様であった。結論。12年周期はあてにならない。「今年は寅年だから云々」という投資家の話は当たらない。ううみゅ。