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即興力で変える生徒主体の道徳授業(道徳教育の理念と実践第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

道徳の授業における他者への共感について考えます。現在の道徳授業には、次のような問題点があると思います。

私が教育実習で見た道徳の授業は、教育実習生が担当していました。その人に話を聞くと、授業を最初から筋道立てて構築しておくのは教師として楽だと言います。授業中に生徒から興味深い意見が出ても、それを引き出して授業展開するには高度な技術が必要なため、当初構想した流れを変更しづらいという問題があります。

しかし、生徒の個性や主体的な意見を積極的に取り上げ、その声を軸に授業を進めたほうが、より充実した道徳の時間になるのではないでしょうか。私自身、子どもの頃の道徳授業で「大まかな流れを急がなければならない」という空気を感じ、自分の意見を出しづらかった経験があります。

したがって、子どもたちの自由な発想を大切にし、それを授業の中核に据えるべきです。そのためには、教師が生徒の意見を柔軟に汲み取り、即興的に授業を組み立てられる技術が求められると感じます。