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過労性スポーツ障害(スポーツ・健康医科学第9回)

依然として過剰なトレーニングをすれば競技能力が向上すると考えている人間が多いのはスポーツ大国としてどうなのかと感じる。

 

河合祥雄。過労性スポーツ障害。運動やトレーニングを継続するスポーツ選手。慢性疲労に。オーバートレーニング症候群。パフォーマンスが低下。概念の規定を不充分にしたまま広がる。オーバートレーニングの意味するのはアスリートを左右する。練習量が多い練習時間が長いことを是にする日本では。運動部で脱落する生徒が多いのは正常?
疲労。生理的疲労。しんどい、などの用語。心労、心身両面。肉体的、主に精神的に。疲労を別の観点から。なぜ感じる?本能の一種。防御の仕組み。自慢してはならない。生理的な疲労は末梢的疲労と中枢的疲労に。末梢的疲労は脳以外の。中枢性疲労。疲労や生理的疲労と病的疲労。自然の状態で回復が可能。病的疲労は他覚症状を伴うことも。身体的にオーバーワーク。サインであると。無視して続けると色々な障害を。エネルギー源との関連。栄養状態低下があると生じやすい。負荷により引き起こされる。カロリー過剰の状態ではデスクワークなどが大きく作用。心理的精神的疲労や社会的疲労が。精神的疲労は目覚めた時に大きい。休息でも消えない。運動で解消する傾向も。ストレスは様々な外的刺激。ストレッサーで歪みが。身体的疲労の測定法として心拍数などの変化。筋電図など。目の疲れ、VDT。作業後の。指の接近テスト。催眠術の指先接近法。疲労度の指標に。ストレスのマーカー指標。唾液アミラーゼなど。ナチュラルキラー細胞活性。身体的疲労度の測定。片足立ち時間。ウイルスは体力が低下している時に。機序を利用して唾液中の。
質問紙法による疲労の測定。産業疲労研究会。自覚症状調べ。5項目の。合計点をプロット。18の質問は自己評価質問表。軽度のうつ病発見の。身体がだるく疲れやすいか、など。気が重くなる。音楽を聞いていて楽しいか。朝に無気力か。議論に熱中できるか、頭痛持ちか、事故や怪我をしやすいか。味がないか。TVの視聴は楽しいか、自分の人生がつまらなく感じるか、仕事の効率が上がらないか、本来は仕事熱心で几帳面か。ダミーの質問項目が。抑うつ傾向や境界領域。仮面うつ病を疑うなど。評価尺度でスクリーニング。燃え尽き症候群。70年代なかばにアメリカでソーシャルワーカーなどの専門職の心の問題として。燃え尽きと名付ける。使命感に溢れた医療従事者が突然モチベーションを失う。情緒的脱人格化。献身的に努力して得た報酬。金銭的だけではなく患者からの感謝も。報酬が得られなかった場合の徒労感など。重い症状が出るまで気づかれない。使命感の鏡像。飲酒量の増加などの症状を。意欲の喪失や作業能力の低下など。過労死。病的な疲労が究極まで。第二次大戦後の日本では頑張ることが美徳だった。24時間戦えますか。時間外勤務は当たり前のことだった。サービス残業。頑張ることはサラリーマンにあたり前のこととして求められ、過労死が公に呼称されることはなかった。学会で使用しないよう指示があったことも。厚生労働省のマニュアル。基礎疾患が悪化するなどして永久的労働不能に。過労死という概念が市民のものに。過労死と名付けた功績。具体的には6ヶ月間の勤務などを誘因として発症して。自殺も含む。現在はより具体的に、1ヶ月あたり80時間の時間外労働など。日本で多発しているのは世界でも稀。独自の趣も。対応する英語がなくオックスフォード大の辞書でもそのままに。先進国にも関わらず隠された状態で。労働基準法が。特殊な労働環境。日本以外の国々にも。
オーバートレーニング症候群の定義。一般にトレーニングとパフォーマンス能力の関係。曲線で表す。トレーニング初期では強度を増すこととパフォーマンスは正比例。アンダートレーニングの層。無制限に上げていけば競技力が低下する域に。強度を調整し超回復の原理を用いて維持し高める。オーバートレーニングの定義。トレーニングなどに由来するストレスなど。数週から数ヶ月を回復に要する。日常生活の疲労蓄積。コーチなどどの軋轢も。トレーニングの質や量が相対的に過剰になり慢性疲労状態を。オーバーリーチング。数日から数週間で回復する状態。オーバートレーニングとは区別する。ストレスが蓄積して。オーバートレーニングの症例。5000メートルの大学3年生。中学時代から。高校駅伝の選手。具体的指示の練習を真面目にこなす。大学に進学してからは自分がトレーニングを考案するようにと。しかし成績が低迷し監督との関係がうまくいかない。心臓の陰影の左が張り出す。安静時の血圧が高い。誘因症状などでオーバートレーニング症候群と。休養3ヶ月後には出っ張りが軽くなる。先が尖っていたのも丸くなり自覚症状も消える。
超回復の理論。66年頃旧ソ連で。スポーツ分野だけではなく。超回復は欧米の教科書には殆ど見られない。概念が旧ソ連由来で欧米に馴染みがないから?スポーツマン教科書の訳本から。一般に競技能力は一定状態の高いレベルに。高い状態は元の定常状態に。適切な量や強度のトレーニング。適当な間隔の休養。超回復現象を利用したパフォーマンスの向上。オーバートレーニングとリーチング。競技成績は向上。その時期を調整するのがピーキング。オーバートレーニング症状群の症状。31名の初診時の主訴。種目は競歩などが。症例のように進学などで新たな環境で今までの練習ができない。受け身で自ら練習を考案しなかった。倦怠感など。脈拍数の増加。回復の遅延。トレーニングをこなせないのが軽度。重症ではほとんどトレーニングができない。発生機序。精神的機序が想定。精神的にも。診断。他の疾病と同じく早期診断が重要。予知が必要。トレーニングを積んだのに記録が停滞する。慢性化する。回復が遅くなる。情緒不安に。イラつき落ち込む。苦役にしか思えなくなる。集中できない。倦怠感。オーバートレーニング症候群の対策。多くは休養とトレーニングの調整。抗うつ剤の投与が必要。重症では数ヶ月を要する。早く手を打つのが大原則。構造的計画。走行距離だけでなくどのように感じたか。練習が怖いかなど。最低でも週1日は休む。重要な試合の後には休む。精神的社会学的圧力を勘案する。鉄やビタミン亜鉛を含んだ食事を。成長ホルモン分泌のため良い睡眠を。日頃のコンディションのcheckが。練習前後の体重の変化などで自己診断を。身体機能の低下が残るので特別なプログラムを。72時間サイクルのトレーニング頻度。筋力パワー系競技のオーバートレーニング。持久系だけでなく。筋力パワー系では適切でない運動の選択や順序などの要因によりオーバーリーチングに。適切なトレーニングの方法で能力が向上するが、容易には回復しない場合も。
負荷が大きいほどオーバートレーニング症候群の可能性も。一般のアスリートにも。効果的トレーニングを。日本ではスポーツは神聖なものとされた。疲労の意味を知りトレーニングの過剰の由来を認識し予防法を身に着けること。

 

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