以前に「偽善者」というタイトルのentryを書いている。百田尚樹先生についてである。
最近の彼の動向はよく知らないけれど、この前に新潮文庫で文庫化された小説があり面白そうである。
百田尚樹先生の場合、彼の政治的心情と切り離された小説だけとは限らず、「海賊とよばれた男」のように政治的バックグラウンドが込められているものもある。そもそも小説家は政治的な動向と切り離された小説を書くべきだというドグマは根強いものがある。しかし非政治的なものは、それ自体が政治的なものでもある。幾ら選挙に投票に行かなくても、棄権そのものが政治的な影響を及ぼすのと同じである。