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地球温暖化と人類社会(総合人類学としてのヒト学第15回)

科学者が政治的性格を帯びているのはどの時代でも変わらないような気もする。s

 

高倉浩樹。地球温暖化と人類社会。人類世という視点。恐竜が現代に蘇る映画、ジュラシック・パーク。ジェラシック。ジュラ紀という2億年前から1万4千億年前の時代のこと。地質学的な時代区分。現代は約1万年からの完新世。これに対し18世紀後半から人類世と名付ける考えが。人類の時代。訳語については違うことも。そこに人がつけられるのは人間の驕り?地表面の30%から50%は人間活動で人類により変わったとされる。地質を特徴づけるのは人間。18世紀後半は産業革命。蒸気機関の発明など。地球の気候にも足跡を。北極や南極の氷が手がかりに。氷河から取り出された氷には過去の空気が。あらゆる場所で都市化が。化石燃料。量の多い窒素、農業用の肥料が生産。20世紀終わりにはフロンガスが環境問題に。人の活動が地球の物理に影響を。地球により巨大。20万年前の更新せ。氷河期。完新世が始まった1万年前は広い意味での温暖化が。そうした延長の中で人類世に。地球温暖化、気候変動問題とヒト学。
そもそも現代社会で問題となる地球温暖化はなぜ生じたか。発電所で石油燃料を燃やした時にでる二酸化炭素が空気中に。物質の循環の中で人間が。アスファルトなどの文明。自然から切り離された。あくまでも地面の上に。雨が降ったり風が。台風や豪雨、地震。自然の脅威そのものは消しされない。生態系の中に埋め込まれたのに対し、1万年前からはローカルな生態系を。農耕の発明。田んぼ。自然のように思えるが、野生の中では存在しない。栽培し品種改良の稲が独占的に。とても人工的。様々な鮒などが生息。ある意味で生態系。大都市は気温が高い。ヒートアイランド現象。土地構造物の排熱で人工的に気温が高くなる。水や空気の流れの循環を人工的に。文明社会は自然を支配できていない。ビルは風雪を遮ったりするが、ローカルな生態系と循環システムは地球の一部に過ぎない。日本の局所的なゲリラ豪雨。人が想定した以上の物質循環が都市生態系を襲う。地球温暖化が原因の一つ。地球規模の気候に影響を。
地球温暖化と国際政治。07年にアメリカのアル・ゴアとともにノーベル賞を受けたIPCC。科学者の知見を集める。第5次の報告書。人為的な原因の可能性が非常に高いと。研究されていること。海面上昇、大都市部への洪水。熱波。干ばつで食糧が得られない。湖沼などの生態系が破壊される。生態系からの恵み、サービス。食糧や気象条件。それらが悪化。災害として洪水や干ばつが。矛盾している?この報告は地球全体。全世界くまなく温度は上昇するのではなく平均値が上昇。雨量や雪の量が増えたり。様々な地域で異なる形で現れる。マスメディアを通して情報を知る。新聞の国際面が主に。軍事的紛争や難民問題のように国際的解決が必要。地球温暖化の原因は人現世にある。国家同士が何らかの合意形成をすることが必要。国家の政策を作る必要があり、1国だけではなく国際的取り決めが必要。一方で他の国際問題には無い側面も。地球温暖化の定義や度合いなどで科学者が大きく関わっている。科学者問題が提起。IPCCは代表的存在。国連の中の1組織。活動は地球全体の科学者のボランティアで成り立つ。とても現代的。役割分担をして500人には現在何が分かっているかの報告書の作成を依頼。2000人の査読を受けて何度も書き直す。最終的には政府代表者が集まり作成。IPCC報告書の位置づけ。あくまで現状の科学的知見を整理するもの。政策を立案するための。IPCCをヒト学の視点で。国際問題が起こると国際機構や多国間二国間の会議で。歴史や自然科学の知識が必要。諮問委員会などで学者から知識を収集する。科学者の選択は政策立案者。政治と学問の関係。大きく変わったのが地球温暖化問題。どこかの国が敵で見方という構図ではなく、今後はどうなるか、各国にどのような影響があるかが、科学的知見抜きには得られない。貿易不均衡の是正に学問的知見が。しかし事象自体は政府が。地球温暖化問題は問題自体が科学者の認識が必要。どこの国にも属さない中立的な。IPCC自体は各国政府が政策立案の為の判断材料を。しかし存在自体や科学的知識が政治的なものに。国際政治の一つのアクターになっているのを理解する必要がある。従来は軍事関係が究極だったが、地球温暖化問題は意図的対立ではない、全人類の脅威となる。軍事中心から健康幸福を含む人間の安全保障が重要に。92年の地球サミット。環境と開発に関する国連会議。持続可能な開発。生物多様性条約などが締結。意図を持たない脅威への。なぜ92年か、冷戦崩壊で体制の転換。ベルリンの壁崩壊で東西対立が終わり、ソ連が崩壊。イデオロギー抜きの問題。地球全体に関わる問題には市民組織が。IPCCという科学者の社会組織がその一つに。国際的流れの一つ。現代社会は国家と市民社会のつながりの中で問題を解決する時代に。
気候変動問題と地球温暖化問題とヒト学の関わり。自然科学。気象学や生態学。未来に何が発生するか予測。二酸化炭素の排出量の国際交渉。社会科学が。京都議定書やパリ協定。国際的な協定。批准するに当たり経済活動への影響が。外交問題や経済問題も含めて各国が検討。ヒト学と関係ない?独自の側面が。アプローチの一つは社会科学的関心と共通。社会組織がある。国家の独占事項ではないが、関わるのは外交官だけではなくNPOや企業も。フィールドワーク。当事者と。環境の調査や農村都市企業も現場に。問題の現場も対象。民族的少数者や先住民を熟知している。人権に関わるNPO。国際社会とどのように関わるか。ヒト学の研究者はマイノリティが何を考えているかを。社会現象としての地球温暖化。実際の研究の中では共同研究を。温暖化問題は単に自然の変化だけを明らかにするのではなく影響を研究。地球全体のトレンドだけではなく実際の人間関係を。津波も人が住んでいなければ影響はないかもしれない。降雪で都市機能に麻痺。札幌ではそうならないことが多い。応答する形で社会が出来ている。頻繁に起こる事象には対応できるように。お年寄りか貧困者か、対応にも違いがある。自然の人間社会への影響は細かく見ないと分からない。環境正義。社会的弱者の考え被る被害を少なくする。逆差別?重要なのは想像し対応するのは社会のためでもあるということを忘れてはならない。社会的弱者には誰でもなりうる。社会のあり方を理解し自然科学者の知見を繋げる。異なる歴史的背景を持つ人間社会は異なる環境で独自の言葉遣い、環境を理解する用語を。在来知。ヒト学は独自のアプローチを。文化人類学で。UNESCOでもよく使われている。世界各地で敬虔的に発達させてきた。文化の多様性。持続的発展の鍵。科学的知識と対立的?宗教的知識も入っているが、独自に育んだ自然への認識を。単純に考えるのではなく民間の知恵に着目。日本では春雨。微細な自然現象を。地球温暖化の問題を科学者に頼ると受け身になりがちに。大切なのは人々自身が変化を認識出来るように。在来知といっても万能ではない。外から入ってくる知識と異なる形の認識の枠組みがあるのを忘れてはならない。近年のヒト学は在来知の伝承を研究して地域の多様性を。地域住民の人々の文化の理解のあり方を自然科学者にも理解できるように翻訳する。協力体制を構築。日本はともかく北極圏や熱帯地帯では研究者は少ない。翻訳者という役目をしてきた。現場に密着したアプローチはヒト学の得意分野。在来知を自然科学のデータベースと繋げる。市民が主体的に取り組んでいく。科学的知見の検討を。NGOやNPOの活動。国際会議にも参加。国家を横断する組織でも必要性が。
熱帯のサバンナで進化した人類がなぜ世界各地に散っていったか。適応のメカニズム。この時の自然は背景的条件だった。しかし地球温暖化問題に取り組むことで新しい視座が。自然が変わるのを強く認識。人類社会の工業化が人為的に変えていく。動く自然を対象にした災害人類学。災害は自然の変化。外力のハザードが発動し対応できないことが。自然の外力が発生しても震度1なら大した打撃を受けない。仕組みが何だったのか。東日本大震災では被災地の食料品がなくなった。外部から毎日絶えなく運ばれているということ。社会的本質。人々がどのように繋がっているかを露出する。災害時に本質が見えてくる。災害研究というのは平常時と異常時の二面で自然の動態を理解する。地球温暖化問題。連続的に変化する自然を捉える。自然と文化の相互作用で人類が生きていく幅を。どのような回復が出来るかバリエーションを。性差や年齢差などがどのように関わるか。災害に対してどのような対応が望ましいかを知見として。従来のヒト学は基礎学問だったが、社会工学的な要素はなかった。IPCCの報告書より自然科学的な災害が。復興が可能かどうかが。対応可能な回復力を見つけて政策形成に。
今までと違った視点で地球温暖化問題を。自分の問題として相互関係を。総合人類学としてのヒト学。自然と文化の双方を視野に入れながら。今後は更により専門的な観点で自然人類学などを。人文科学にしても社会科学にしても自然科学にしても。

 

総合人類学としてのヒト学 (放送大学教材)

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極寒のシベリアに生きる―トナカイと氷と先住民

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  • 発売日: 2012/03/31
  • メディア: 単行本