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心のはたらき1:意識と無意識(臨床心理学特論第7回)

ユング心理学を突っ込んで学んでみるのも良いのかもしれない。今更evidenceのない学問をするのはどうか、と突っ込まれるかもしれないけれど。

 

大場登。フロイトにおける無意識の発見。ユングの無意識論。
フロイトとの共通性。エディプス・コンプレックスが普遍的にあると。両親と小さい子供。3人状況に係る。コンプレックスは心の渦のようなもの。フロイトは近親者からの性的誘惑以外に、人間の心のなかに空想があることを認識。心的現実として認識することが重要。フロイトの考え。人間の心の中に普遍的にエディプス・コンプレックスがある考えは、ユングと共通。集合的無意識。原型。エディプス原型。個人的な生活と。人類共通の無意識。集合的無意識。個人的無意識には心理的渦。これがコンプレックス。それに対しより深い無意識。人類共通の様々な渦。原型。フロイトのエディプス・コンプレックスはユングによって原型と理解。言葉は違うが共通の心理的渦を。コンプレックスは個人的外的トラウマ。対人関係の渦。それに対しモチーフが様々ある。こちらが原型。フロイトはエディプス原型を発見したが転移、幼少期のクライアントの体験が再現するということ。キーパーソンとの関係。個人生活の。ユングは原型が見られても個人的無意識が検討。エディプス・コンプレックスがぴったりするかも。
ユングの無意識。フロイトはあまりに不快なものであるがゆえに抑圧されているのが無意識。抑えなければならない衝動の世界。無意識を否定するのではなく意識するのが大事。そこから精神分析を創造。ユングは意識を修正して働きかけ続ける。創造的働きを見ている。個性化の過程のベース。コンプレックスが自律的であることを強調。無意識の中のコンプレックスは意識により対応を迫られる。無意識内コンプレックスで固定化を免れ個性化の道を。創造的な面。心理療法の実際においても。どのようにしたら良いかがわからない場面が頻繁にある。どのような道か明確にわかることは殆どない。クライアントが見つけるのを見守る。基本的な姿勢。夢がどのようなものかを聞いてみる。自我がもはや判断が出来ない状況で無意識に導かれてみる。フロイトとは随分と異なる無意識観。夢そのものが大切なメッセージ。補償という観点も。人間の意識は長い時間をかけて少しずつ築き上げられる。家族との関わりなど。それぞれの事情の中で意識が創造すること。人間にしか出来ない。旧約聖書の創世記。エデンの園を追放されて以来、築き上げる仕事は人間を人間たらしめる営みに。ところが個人的にも集合的にも意識を築き上げるが、停滞固定惰性化する危険を持っている。もともと外交的な人間だったのが、ネットワークを積極的に築き上げる男性。大変な努力を。中年のある時、夢の訪れを得る。それほど稀なことではない。夢というのは精神科病院の廊下を。階段の下を随分と降りる。廊下の奥の小さな灯りに。小人のような者が居る。かなり強烈な不安とともに目を覚ます。夢を聴いていろいろな印象を。舞台は精神科病院。夢見ては精神科病院とは遠い関わりを。接点はない。随分と深い地下の世界。灯りのあたりに座敷牢。10年20年ほど前の閉ざされた空間。足音を耳にして顔を上げ夢見てと目を合わせるところで目覚める。不安感も。かなりの数の人が初老期にこの類の夢と出会う。外交的で地位を築いた人にこのような夢が無意識が。疑問符が。立派ではあるのだが自分の中の精神科病院。薄汚い小人のようなものが。夢そのもののイメージと解釈ではなく。夢を読むことの背景には色々な観点や視点が。夢は意識のあり方に補償という働きかけをしている。対人関係などに外交的。心の中の精神科病院や座敷牢に目をかけないできた、ある意味で衝撃的。意識のあり方としては立派だが、他方では顧みないできた存在や姿勢の犠牲により成り立つ。従来どおり続けるとすれば意識の枯渇に繋がる。薄汚れた小さな存在が教えてくれる。夢見ては小さな存在と目を合わせている。新しい関わりのスタート。無意識からの補償、修正の働きかけをどのように関わるか。無意識の補償作用。あくまで無意識の声に耳を傾けること。意識の働きかけも重要。疎かにしがちだけど。このような夢を見た場合に能動的な関わりを。子供を思い浮かべてどのようなことを語っているのかに耳を傾ける。意識の中でも。ユングが方向喪失感を、創造の病。能動的想像。無意識との関わりを非常に。「赤の書」。無意識との対決が。夢を見たとしても座敷牢に無関係で有り続け見物している姿勢。メッセージが無視されて症状を送ってくるか意識が枯渇停滞する。現実に適応するたけの人生に。無意識からの働きかけに意識の要としての自我がどのように向き合うか。目が合ったのだから目を逸らすことなくどのような存在なのかをじっくりと。幼い子供がどのような存在かわからなかったけれど、関心を続けるなら男女などが少しずつ明らかに。想像的でなくても無視せず心の中で向き合うなら無意識からのメッセージを。夢の続きに違和感?しかし日常的。問題を抱えたクライアント。耳を傾ける姿勢に。様々なことを語る。セラピストは漂うような注意のあり方で耳を傾ける、クライアントに夢が訪れる。その夢について問いかけをするかもしれない。クライアントは日常の時間で夢の座敷牢に向き合う。夢の続き、続きの夢に出会うというProcessが。自我と無意識をユング派心理療法で。個性化のProcessを進展させるのが無意識。無意識に委ねる。意識の偏ったあり方を修正してより生き生きと、補償。他方無意識の働きかけがあっても意識や自我が能動的に関わるかどうかも決定的に重要。自我と無意識に関して。ユングは少し異なるニュアンスで。無意識には自我を飲み込むようなことがある。集合的無意識、原型。人間の無意識には個人的な事情の奥に人類共通の集合的無意識が。確かにエディプス・コンプレックスやカイン・コンプレックスといったものは個人的だけでなく人類共通のコンプレックス。エディプス原型など。葛藤や死の愛情。兄弟姉妹間の。普遍的集合的に。個人を超えた集合的な無意識が活性化すると、かなり心理的に深刻な。心の構造。アメリカのスタンフォード大学の実権。看守と囚人。02年にはドイツで映画化。「エス」として日本で公開。囚人と看守の役割。潜めていた権力が噴出。看守役は制服を。囚人を監督。命令力暴力を。日常を越えた。囚人は圧倒的力の前に服従。暴力行為も。心理学者自身も巻き込まれて制御できない。命令と服従暴力虐待という力関係。力の恐ろしさ。どんな人間であっても力という魔力の犠牲に。方向喪失感の13年から無意識の奔流に晒される。ユングの自伝。神経症の心理学に対し精神病の心理学と。無意識イメージの圧倒的活性化に。無事に切り抜けた、Processを通して自らの心理学を。器の効果。実に大変な意識的努力を。活性化して無意識イメージが。必ず言葉や絵で表現する努力を。イメージは圧倒的なので尋常ではない努力を必死に。書き留めた夢などを理解する意識的な努力。無意識からの要請もあった。ナイトテーブルの引き出しには銃が。極めてリアル。書き留めるだけでなく意識的に向き合い意味するところと付き合う。錬金術の研究。古今東西の膨大な資料と取り組む。集合的イメージを理解しようと努力するProcessに追いて。苦しい時期にあっても日常的な営み。職業的家族的義務を。無意識の奔流に飲み込まれないように自我が圧倒的努力を。意識的努力。無意識と意識の葛藤から心理学が。ユング自伝。若い頃の夢。霧に覆われる。小さな灯りは消えようとしていた。黒い姿が背後に。どんな危険があろうと灯りを守り続けなければ。巨大な妖怪は灯りにより出来た自分の影が浮かび上がったこと。小さな灯りは意識的な自我。唯一最大の宝物。脆くて壊れやすいけれど自分の唯一の灯り。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

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