ーーーー講義録始めーーーー
さて、自己決定学習の目標について紹介してまいりましたが、次に具体的に自己決定学習のプロセスを考えてみたいと思います。私たちは、自分で学習しようと思い立ったとき、どのようなプロセスを経るでしょうか。印刷教材の「学習プロセスと意思決定」の図を見てください。皆さんが何か学習したいと思い立ったときのことを具体的にイメージしてみましょう。
自己決定学習のプロセスは6つの段階から構成されています。成人教育学者のノールズによれば、自己決定学習のプロセスの最初は、学習を困難にする阻害要因の特定、望ましい学習資源や学習の場に関する情報の獲得、学習のための時間確保といった環境条件を整えることにあります。皆さんにも思い当たることがあるのではないでしょうか。自己決定学習のプロセスの第2段階では、学習する知識や技能の決定、動機付けといった学習ニーズの診断が行われます。
第3段階には、既存の知識や技能と新たに獲得したい知識・技能の特定、学習終了期限や中期目標の策定といった学習計画の立案がなされます。そして、第4段階では、学習に必要な人的、物的資源の活用、設備、備品や教材などの物的条件の整備が行われます。
第5段階では、学習方法や手段の決定、学習期間や施設の決定といった適切な学習方略の選択や実行が行われ、学習活動に至ります。
最後の第6段階では、学習結果の評価が行われます。自己決定学習のプロセスは、このように6つの段階から構成されているのです。
ノールズの考えによれば、学習者の学習プロセスは、学習目標の達成に向けて、一連の段階を踏んで進む直線型のモデルで表されます。
確かに、このモデルは直線型ですが、重要なことは、学習者自身が学習を進めるために、各段階で的確に意思決定を行うことです。
