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統計分析で社会調査データを活用(社会統計学入門第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

社会調査データには膨大な回答情報が含まれていますが、統計分析はその中から目的に応じた必要なデータを圧縮し、簡潔な形で取り出す役割を果たします。統計分析は一見すると難しい作業に思えるかもしれませんが、実際には必要な情報を効率的に提供することを目指した手法です。

情報化社会の到来、特にインターネットの普及によって、私たちはさまざまなデータや情報を容易に得られるようになりました。しかし、情報が多すぎるために、それを適切に読み取るだけでも一苦労という状況に陥ることがあります。

社会調査から得られる大量のデータを要約し、簡潔な情報として加工・提示することは、社会統計学の重要なプロセスの1つです。たとえば、先の例では、元のデータは500人分にも及ぶ膨大な情報でしたが、分析者や一般の人々の関心がある特定の意見に対する賛否の分布については、賛成率や反対率といった統計量として簡潔に示すことが可能です。

分析によって得られた要約結果を読み取る技術を習得することで、社会の状態やその変化について考察したり議論したりするための重要な材料を有効に活用できるようになります。

この講義では、さまざまな分析手法の考え方やその意義、具体的な導出方法について段階的に理解を深める手助けをしていきます。