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生成する文学と、その眺望(日本文学における古典と近代第1回)

恐らく日本文学は世界の国民文学の中でも多様性に富むのだろう。読み切れないけれど、トライする価値はあるかも。

 

この講義の趣旨。日本文学の全体像。1300年の長きで非常に多くの作品が。視点の絞り方によっては全体像がつかめるかも。作品はそれぞれに新しい。ひとまとまりとしての作品群。相互の関連を。作品が誕生した後も読みづがれて古典に。時代を切り開く展開性。古典と近代。在るジャンルの作品を紹介して系譜を。構成層として成り立つ。発展学習として作品を読むことを。読書の範囲を広げる。文学ジャンルとは何か。その出発点。系譜が存続していくのか。ジャンル別に概観。ジャンルとは何か。文学作品には多様性と重層性がある。ジャンルによる分類は有効か?複眼的な見方が多元性を。文学作品への理解を。古典と近代。趣旨と方法論。
日本文学史。不思議さ難しさ、蓄積、集約、浸透のダイナミズム。基準作。文学史の不思議。文学史のダイナミズム。古代から近現代までの作品の蓄積をどう考えるか。年代順に並んでいるのが編年体。作品のスタートライン。文学史の幾つもの不思議さ。同時代に書かれた作品だけが文化状況を代表するのではない。10年台で最も深く読まれた作品は、漱石であったり龍之介かもしれない。毎年新たな読者を獲得する。新作より大きな影響を。近代の古典。多くの歌集が出版。斎藤茂吉の赤光。近代以前にはもっと大規模に。古今和歌集が最も読まれた。源氏物語や伊勢物語。徒然草。現代に至るまで読者を持ち続ける。まさにその作品を読むという意味で、現代文学。多くの読者を持ち続けた古典。後の時代の作品が、古い作品に影響を。時間を巻き戻すのは不可能な筈。逆転現象が往々にして起こる。徒然草。兼行によって。主題やメッセージについて様々な学者が。しかし書かれてから100年の間は注目されなかった。正徹物語が注目。やがて応仁の乱を背景として、当時の連歌師に読まれる。江戸時代において、徒然草は人生教訓に変化する。時代によって古典の主題が変化する。もののあはれ、という主題。紫式部の意図と同じ?判定は難しい。宣長によって新しい源氏物語が誕生。本質の変貌。伊勢物語。女の具体化がなされた。古い時代の作品を取り込んで書かれた新しい作品が、かえって有名になる。香炉峰の雪。最初に連想されるのは清少納言が。白楽天は思い浮かぶことが出来ない。禅智内供。芥川龍之介の鼻。元作は龍之介の。古典とは、現代文学となって初めて命脈が保障される。発見されたのは成立から600年以上たった後。更級日記。大正時代になって正しい順序に戻り、名作に生まれ変わった。大正文学でもあった。文学史は不思議さに満ちている。
文学史のダイナミズム。蓄積、集約、浸透。蓄積とは数多くの作品が残ってること。個性的な作品を楽しむ。集約、再編集する創造的な行為。アンソロジーの編集。古今和歌集。小倉百人一首。源氏物語は様々な作品を集約。湖月抄。浸透。多くの人々に行き渡る。蓄積を多くの人が。現在は過去と未来の結び目。詩歌や小説だけでなく、文学史そのものでも言える。キーンの「日本の文学」。英語で書かれた。63年に翻訳。60年代は日本文学が世界文学を目指して飛び立ち始めた。三島由紀夫や安部公房など。世界文学を踏まえて。源氏物語を世界の作品と響き合わせる。

 

日本文学における古典と近代 (放送大学教材)

日本文学における古典と近代 (放送大学教材)