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家庭~学校~大学への勉学文化の連続性(子供・青年の文化と教育第9回)

俗に言う一流高校や一流大学に通った経験からも、貧しい同級生は皆無と言って良かった。世代間の貧困の連鎖は食い止める必要がある。

 

谷田川ルミ。家庭学校大学の勉学文化の連続性。文化の連続性。文化的な傾向や行動規範、一朝一夕にではない。時間を守る行動など。家庭の躾や学校生活。日本という国の文化的背景も。習慣や行動規範などは幼い頃からの影響が。大学生を例に取り、どのように連続しているかのメカニズムを。大学生の勉強や学習、勉学文化について。
大学生を取り巻く。4年制大学への進学率は5割を越える。およそ半数が。大学大衆化。同い年の人の半数が大学に。大卒の価値が変わる。現在では大卒も珍しくなく価値が下がる。就職の状況。90年代から00年代前半の不景気の影響で不安定に。現在の日本社会では必ずしも人生に有利に働かない。現代社会においては臨機応変に生きる能力を。何を身に着けたのかが重要に。大学生の活動の中でも勉学は重要。勉学への姿勢は労働市場へ繋がる。将来を決定する要因に。大学で何をどれくらい学び身につけたか、仕事に生かせるかが重要視。ポイントは授業をしっかりと理解する努力などの勉強をする姿勢、勉学文化。大学入学からでも身につく?幼少の頃からの習慣が継続?文化が連続的に伝達すること。文化の連続性。子供時代から大学時代までの勉学についての文化の連続性。家庭や学校、社会へと繋がる教育の問題点を浮き彫りに。
文化の連続性を。文化資本の概念の理解が前提。文化とは?芸術的なものではなく、社会や集団に共有される流儀作法。社会規範や考え方など。社会の成員が常識としている価値観。社会化という概念。文化を自分のものとして身につけるプロセス。論者により幅がある。ブルデューの文化資本の概念。文化資本の伝達の量の大きさ。伝達のプロセスが達成を。あくまで結果としての教育達成、最終学歴。読書の習慣などで説明。大学生に特化した大学生文化。サークル恋愛勉学アルバイトの特定の活動への共通の価値観。文化とは人の経験や環境で身につけられる価値観など。文化資本の定義。ブルデューの概念。資本とは経済的金銭的な元手だが、生きていく上での資本と。文化資本とは有利であるとされる価値観を。教育により得た知識などが身体化。家庭にある書籍などの物質的なもの。学歴のように本人の身につけた知識などが。経済資本のように量として測れないが、1種の資本として有利に働く。大学生の勉学文化の連続性。家庭における働きかけを総合して捉える。身体化された文化資本。文化資本が学業達成と密接に。ハビトゥス。学校教育を媒介として価値の獲得に。文化資本とハビトゥス。フランス社会での調査結果。格差がどのように作られているか、どのように不平等に納得するのかを調査。プロセスに教育が関連するという仮説を。教育と格差。フランス社会では機会の平等があるにも関わらず、中産階級の方が労働者より圧倒的に大学に進学している。このような教育格差は何故?文化的な財、文化資本に格差が。現在の日本でも。教育機会は万人に開かれているとされる。現場でも平等に扱い同じ内容を教えている。卒業の後の社会的地位などは決して平等ではなく不平等。60年代のフランス社会。00年代の日本にも学ぶものが。文化資本はハビトゥスと一体化。慣習習慣を意味。人が社会化の過程で身につける考え方や行動のパターン。人の好みや趣味、ライフスタイルの違い。学校の教育システムは中産階級のハビトゥスに近い。教員免許は大学卒でないと取得出来ない。国や地方自治体の学校も。役人は大卒者がなることが多い。この点も日本と同じ。中産階級の論理で。同じ文化的背景により馴染みやすく成功しやすい。労働者階級の子供にとっては落差があり学業で成功しづらい。平等であるはずの学校教育が子どもたちの階層格差を強める。親の階層が子供の階層を決定する。社会的不平等が学校が強めて階層が親子で受け継がれる。文化的再生産。このメカニズムは言語コードという観点からも説明される。労働者階級の子供の大学での不適応が高い。同じ英語という言語を使っていても言語における言葉遣いが違う。労働者階級の子供は仲間内にのみ通用する言葉遣いを。語彙の数も限られている。限定コード。中産階級の子供は並行して文法に忠実で幅広い人にも通用する抽象的言語コードを使う。文法構造が複雑で多くの語彙を。学校での教科書は科学的で体系付けられている。先生の言葉も精密コード。特に勉強の場面においてあらっぽい言葉は認められない。中産階級は馴染みやすい。労働者階級の子供は表現方法に馴染みが薄い。学校の規則に馴染めなかったり学業達成に不利。高等教育への適応に変化が。階層の再生産に繋がる。バーンステイン。日本において文化的再生産は?示唆する調査結果。60年代の高度経済成長時代から一億総中流社会。格差の観点からは無かった。大規模社会調査。社会階層と社会移動。SSN調査。階級の研究。橋本健二。55年から95年について受け継がれていると。具体的には資本家階級や新中間階級。成績が同じくらいの生徒を比較。資本家階級の進学率が高い。現在の日本でも文化的再生産がある。
実際に現在の日本の大学生は子供時代からどのように影響?07年の調査結果。小学生の時に本を読んでもらった、勉強を見てもらった、美術館に連れて行ってもらった。文化経験が教育における文化資本として成功に。読書芸術学習の経験を測る。これらの指標は文化的な量や階層文化の一端を測ることが出来る。大学類型によって違いがあるか。出身高校。大学入学難易度の違い。文化資本得点の平均値。性別。女性が高い。子供時代に家族からの教育的働きかけを。女子においてはより高い文化資本を獲得したものが進学。難易度が高い高校ほど文化資本得点が高い。中堅大学に進学。受験に向けての学力とは別の習い事などの学力を。女子大も含まれるので女子も多く含まれるのが一因。親の学歴。母親が高学歴であればあるほど文化資本得点が高い。高校における活動と大学における活動には連続性が。勉学や部活。馴染みのない文化には親和的になれない。子供時代の文化資本と高校時代の読書。日本においては高い教育達成を。読書文化資本が。勉学活動とも関連が強い。高校時代に読書をかなりしていた学生の方が子供時代の文化資本得点が高い。大学生活における勉学の比重が大きい学生ほど、子供時代の文化資本得点が高い。子供時代の家族の働きかけにより文化資本得点が高いほど。子供時代の文化は大学生に連続する。親の学歴や子供時代の文化資本、高校生の読書、大学生の勉学。それぞれ影響を与えている。子供時代から大学生への連続性は?男女別にパス解析。各変数の間の関連の有無を。関連があった変数を。因果関係も。数値は大きいほど関連が強い。親の学歴は母親の。読書文化資本は母親から影響を。イニシアティブは母親が取る。父親の学歴より影響が強い。女子においては子供時代の文化資本は、読書と勉学文化に直接に影響。高校時代の読書活動は大学にも影響。母親の学歴は読書と勉学に間接的に。男性の場合は読書活動のみ。母親の学歴は文化資本得点を介して。分化の連続性のメカニズム。女子では文化資本得点は直接関係しているが、男子の場合は単純な因果関係の連鎖。男子よりも女子の方が直接かつ強く受ける。男女ともに出身高校が進学校かどうかは読書活動や勉学文化に関係しない。学歴獲得市場を介することはない。アカデミックなパスは有効ではなく、子供時代の親の教育的働きかけの方が影響を及ぼしている。子供時代の経験の積み重ねの文化資本は連続して影響を与えている。子供時代の環境は将来に如何に重要家が分かる。
まとめ。文化の連続性。子供時代の経験がどのように影響するかを勉学文化を例に。文化資本は大学や高校に影響。子供への教育的働きかけが重要。流動化する力を養うことが出来る?しかし家庭教育の重要性を強調しすぎることには危険性が。精神的にも物理的にも母親に負担を。本田由紀。家庭教育は社会内の有利さ不利さを。裏を返せば親の階層や文化資本で将来が決められる。親の学歴や教育力の格差が問題。取り組みが。学校教育における学力保障。補習授業や無料の学習塾を。保護者への経済的支援などの福祉的サポートも。階層の再生産が起こっていることを理解し階層格差を縮小することを考える必要がある。

 

子ども・青年の文化と教育 (放送大学教材)

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大学生のキャリアとジェンダー:大学生調査にみるキャリア支援への示唆

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