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家族面接(臨床心理面接特論(1)第9回)

問題行動は心の葛藤の表れであることが多いということは心に留めておきたい。

 

小野けい子。家族面接。心理支援の理論と実践。本人だけでなく家族が面接に。両方への面接も。どう考えてどうするか。
誰を心理療法の対象とするか。家族というのは互いに大きな影響を。近年家族をシステムとして捉えて成員税員を対象に。家族心理学特論もある。個人を対象とした心理療法を。その中で家族面接をどのように考えるか。問題を顕在化させている本人だけではなく家族が。本人抜きでもある。相談に来られた人を中心にして面接をする。親子、多くは母子で面接に。原則として別々のセラピストが面接にあたる。ロジャーズの無条件の。どの派のセラピストにも共通。基本的態度は複数の人に持つのは困難。2人で両方に会っているとどちらの味方かと思われる。顕在化させている本人が小学校4年生以上では。味方と思えることが大事。かつての職場はセラピストが1人なのでどうするかが問題。子供だけに会うことが多かった。内的現実にだけ付き合う。最近は外的適応がどうなっているのかは気になるし、親に聞けば色々と分かるけれど。内的現実を見つめていれば、外的適応も改善されてくる。少し遅れてだけど。外的な現実を伺えるとかが大切な場合があるけれど、1人に限定することが意義がある。不登校の場合は親が相談に来られることがあり、やがて本人の親なしの面接が開始されることが多い。本人の面接が数回だけで終わり、親に手紙を託すこともある。誰を心理療法の対象とするか。目の前の人を対象にする。症状を顕在化させている本人が来ないことも有り、家族を対象にする。両方が見えた場合は2人に深い共感や自己一致が難しいので1人に限る。1人に会うのが基本。
具体的にどのようにカウンセリングするか。家族面接。初めに親御さんだけが見えられている。家族のみの面接。実際の事例を踏まえた仮定の。高校生が万引したと親が。高校を退学に。1度目の万引が発覚して再度やってしまい退学に。お父さんは社会的成功者で経済的に恵まれた家庭。父が大変厳しく叱る。どのようにしたら良いか分からない。本人も似たような状況。エアガンで猫を撃ったり。父は正常とは思えないと。高校生のおばさん。母の妹。万引の仕方が稚拙で発覚しても当然と思い、セラピストを訪ねてみればと助言。人はその原因を考える。問題があったときに。社会のせいか。小学校入学から習い事に行ったのがいけない。仕事人間である。中学校の時に単身赴任だったのが。色々。全部妥当なのかもしれないが、問題の原因がなにかという立場に立つと、原因探しは悪者探しに。周囲からの協力が得られない。河合隼雄もよく言っていた。過去を問題にするので反省したとしてもこれからどうするかは分からない。何も見えてこない。原因探しでは。原因を考える、因果関係を考えるのは分かりやすいが、原因が正しくても現象の場にいる人には役に立たない。因果律は点と点を結ぶが、それほど単純ではない。どういうふうにすれば?単純化した因果律で分かったつもりにならないで、曖昧さに耐えて状況全体の中から問題提起としてみて、どういう意味を持っているかを。臨床の場に居るものに問いかけ。発することで臨床の場に留まってきた。高校生の場合。万引はどういう意味を持つか。一緒に考える。初めに考えたのは僕の方を見てという強力なメッセージ。そうかもしれない。父親にはいわゆる愛人が居て、家族から離れていて稽古事などに。高校生の万引は父親の関心を家庭にひきつけ、母親の関心も家庭に。そういう力を。高校生の躓きにも意味が。父も母も無関係ではない。未来が少し見える。立ちすくんでいたのが少し前に。どうすればよいかか少し見える。次の面接は父と母が。父は今の問いかけに、家族にとってストンと落ちる衝撃的な問いかけ。きつく叱ったのに、とどうすればが分からなかった。本当の僕を見て、という意味があったのではと。父は1代で財を成した。要求レベルが高かった。こういうことまでして要求レベルを下げようとした?実際にそういうことを。問題行動は困ったこと無ければ良いことだが、ただ困ったことではなく、他ならない親にとっても未来に繋がる意味を。問題を状況全体の中で意味あるものとして。意味は1つだけではなく、それが治療的。高校生も自分のしている意味を把握していた意味ではなく、もっとピタッとした意味があるのかもしれないけれど、軽蔑されひねくれていた悪循環から異なる方向へ。高校生には兄弟も。家族全体の問題。弟にとっても意味がある。それ以降はお見えにならないので、良い方向へ、比較的簡単な事例。本人が一度も。
親子並行面接。多くは母親が。家族面接の典型例?1人で双方に会うことは殆どしていない。小学校中学年の子供以上では別のセラピストに。この親子並行面接は一緒に通うこと自体がとても良い効果を。ただ待っていただくこともあるが、いずれであっても相談に通うことがセラピーに大きく役立つ。母子が行動を共に。独占する機会を。子供を見直す機会に。思いがけない大きな効果を。家事を見ながら世話をするのが日常。乗り物に乗っている時にゆったりと見られる。治療には抵抗がつきものだが、平行面接ではそれぞれの抵抗を他方が上手くカバーすることも。親としての問題点に気づいて苦しくて、遊戯療法で。親が相談の意味を悟ることも。相互的に。うまくいく時。何処かで歯車が狂う、破壊的作用を。治療が進展してても逆転移を。母が来談に抵抗を。平行面接は一緒に来る時間も。抵抗をカバー。子どもの問題について心理療法の解決を目にして動機づけを高めて治療に協力的に。母も子供を受容しやすくなりプラスに働く。よく起こること。母が子供がセラピストに強い転移を。嫉妬を。子供に逆転移を、強い共感を。親に批判的になる。親を責めるのは治療的ではないことが多い。相談に見えた親は、育て方を間違えたと。反省していても事態は変わらない。親を責めても本当の協力は得られずプラスにならない。問題のある親から分離する?違う。母性的側面や父性的側面が足りない?クライエントに母性を体験させることが役割。親も自身の歴史を背負っている。責めることは出来ないし、これからを一緒に考えていくこと。問題提起行動として。親を責める態度がある場合にはプラスに働かない。若いセラピストはしがちな行為。母子並行面接。2つの面接が補い合うこともあるが、難しいと関係が破壊的に作用することもある。子供が自分の問題に直面するのが辛くてセラピストの悪口を。面接を辞めようとしたり。セラピスト同士の関係が悪くなることもある。どういう時に生じやすいかを理解して、深い信頼があるセラピストらを。チーフとしての役割を一方がはっきりする。1人のセラピストが担当する場合がやりやすいことも。チームワークについても大事。様々な問題を顕在化させている本人を巡り、学校の先生なども含めた人間関係を複雑な様相に。非行少年のセラピー。大人たちの態度を批判的に。セラピストも子供の味方と思ってしまう。互いに相手を批判的に見て二重三重に感情がもつれる。間接的逆転移。問題を顕在化させている本人を巡る回りの人の人間関係が複雑に。自分たちは何をしているか、このゴタゴタは心の中を反映していると。非行少年の心の中の葛藤の反映と考えることは有効。互いに非難しているのには理由もあるが、周囲を喧嘩させる。葛藤として抱えるのではなく周囲を喧嘩させる。心の中の葛藤の現れと考えるのは有効。上手くいかないと焦ったり。はけ口を他の治療チームや家族に。間接的逆転移の感情。組織にも向けられる。フックがあるはず。解釈も妥当でないわけでなくそれなりの理由が。カウンセラーが先生や制度を攻撃するのも正当性があるが、心の中の葛藤の肩代わりをしているのではないかという視点を持つ。治療チームの横の葛藤を気づく。再構築することが出来る。家族面接と関係して心に留める。一生懸命関わって良くなったと思っていたらまた非行を。信頼しては裏切られる経験を繰り返し、苦い経験を先生やセラピストが味わっていると考える。傷つけあっている時に葛藤を見ることで、これからどうするかを皆で考える。
親面接といっても母と父とは違う。発達障害の場合などで違ってくる。発達障害の場合には適切なアドバイスが必要。それぞれ少しずつ違う。誰を面接の対象として。

 

臨床心理面接特論I: 心理支援に関する理論と実践 (放送大学大学院教材)

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