バイアスはしばしば問題視されるが、かと言って常に問題を引き起こすわけではない。実際、ある程度のバイアスは意思決定の効率性を高めたり、共同体内での信頼を生む役割も果たす。例えば、既知の情報に基づいて素早く判断するための「ヒューリスティック」は、バイアスの一形態とも言える。さらに、バイアスが全くない状態、すなわち完全に中立である場合にはでも、時には情報の解釈や評価を困難にすることがある。なので、バイアスが必ずしも悪であるとは限らないと言える。限界があるにしても、バイアスの有用性を理解し活用することも大事なことである。