F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

高校数学|数列の極限と収束解説(初歩からの数学第13回)#放送大学講義録

いきなり数学の記号が出てきて申し訳ない。ただ極限の概念は今後に必要なものだと思う。私的には∞が数ではないことに驚いたが、確かに数の概念には入らないよなあとも感じる。

 

ーーーー講義録始めーーーー

 

数列とその極限

1. 数列の定義

数列とは、順序付けられた数の並びを一般項 ana_n で表したものです。

 

2. 例1:an=1na_n = \frac1n

  • 一般項

    an=1n. a_n = \frac1n.
  • 極限
    nn が大きくなると 1n\frac1n は 0 に限りなく近づくため、

    limnan=0. \lim_{n\to\infty} a_n = 0.
  • 性質
    ana_n は nn が増えると値が小さくなる ⇒ 単調減少数列

 

図1(表):ana_n の値

nn an=1na_n=\frac1n
1 1.000
2 0.500
3 0.333…
5 0.200
10 0.100
0

 

3. 例2:bn=21nb_n = 2 - \frac1n

  • 一般項

    bn=21n.
  • 極限
    1n\frac1n が 0 に近づくので、

    limnbn=2.
  • 性質
    bnb_nnn が増えると値が大きくなる ⇒ 単調増加数列

図3(表):bnb_n の値

nn bn=21nb_n=2-\frac1n
1 1.000
2 1.500
3 1.667
5 1.800
10 1.900
\infty 2

 

4. 一般の定義

数列 (an)(a_n) がある実数 α\alpha に限りなく近づくとき、「ana_n は α\alpha に収束する」といい、その極限を α\alpha と呼びます。記法は

limnan=α.

注意:

  • \infty は数ではなく「nn がいくらでも大きくなる」という意味を表す記号。

  • いかなる nn に対しても an=αa_n=\alpha となる必要はなく、単に α\alpha に近づいていれば十分(漸近的性質)。