今後の数学学習に必要だから新たな概念が出てくるのだが、嫌気がさす人間が多いのも当然ではないかと思ってはいる。
ーーーー講義録始めーーーー
数列の極限に関する基本原理と級数の定義
まず、**挟み撃ちの原理(サンドイッチ定理)**について説明します。
ある数列 、、 に対して、すべての で
が成り立ち、さらに
であれば、サンドイッチ定理により
となります。
次に、単調性と有界性について説明します。
数列が単調増加であるとは、任意の に対して
が成り立つことを意味します。逆に単調減少の場合は となります。
また、有界な数列とは、ある実数 が存在してすべての に対して
となる数列を指します。重要な定理として、「単調かつ有界な数列は収束する」というものがあります。つまり、もし数列 が単調増加で上界 が存在すれば、 は上限に収束します。
さらに、無限数列と級数について説明します。
無限数列は の各項からなる数列 のことです。
これに対して、級数は数列の各項の和を意味し、
と表されます。級数の収束性は、部分和
の極限 が存在するかどうかで判断され、極限が存在すればその級数は収束し、存在しなければ発散すると定義されます。
図表による説明例
サンドイッチ定理の例
1 | 1.0 | 1.5 | 2.0 |
2 | 1.2 | 1.7 | 2.0 |
3 | 1.3 | 1.8 | 2.0 |
この表は、 が成立し、端の数列がともに に収束するため、中央の数列 も に収束することを示しています。
以上のように、数列の極限に関する挟み撃ちの原理、単調性・有界性の概念、および級数の定義と収束判定について解説しました。