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咀嚼&嚥下のメカニズム解説(食と健康第15回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

咀嚼と嚥下の重要性

**咀嚼(そしゃく)**とは「噛むこと」、**嚥下(えんげ)**とは「飲み込むこと」です。口から食べ物を摂取することは、健康を保つ上で非常に重要です。なぜなら、咀嚼と嚥下は消化吸収の最初の段階を担うからです。

口腔内での消化(物理的消化)

  1. 咀嚼

    • で食物を細かく砕き、

    • の動きで口腔内全体に広げつつ混ぜ合わせます。

  2. 唾液分泌

    • 唾液腺から唾液が出て、酵素(アミラーゼなど)でデンプンを部分的に分解します。

    • 粒子をまとめ、食塊(しょっかい:ボーラス)を形成します。

こうして作られた食塊は、咽頭を経て食道へ送られます。

  • が食塊を咽頭の奥へ押し出し、

  • 咽頭は食道への通り道として機能します。

この一連の複雑な動き(咀嚼運動・舌運動・唾液分泌・嚥下反射)は、脳幹の自律神経系によって無意識に制御されています。私たちは意識せずとも、口に食物が入ると自然に噛み、飲み込むことができるのです。