-------講義録始め---------
生活者が自らの生活でリスクマネジメントを行う際の留意点を示しました。以下はその6つの留意点です。
- 生活価値、経営の目的、目標を認識する
- コスト概念を持ち、高級化に配慮する
- 主観リスクの限界を自覚し対応する
- リスク処理手段の組み合わせの有効性を検討する
- リスクと免疫を比較してリスク処理技術を選択する
- ゼロリスクを求めない
生活価値に基づいてリスクを認識し、それを基にリスクマネジメントの目標を設定することは、リスクマネジメントの初めのステップとして重要です。この価値認識は、企業や地方自治体など、さまざまな組織の経営にも影響します。
リスクマネジメントは、生活の質の向上や教育的機能など、多くの積極的な効果をもたらすことができます。特に価値創造型のリスクマネジメントでは、伝統的にリスクを適切に管理し防衛する考え方から一歩進めて、リスクの負の面を最小化し、ポジティブな面を最大化して、組織や生活の価値を向上させるという視点が加わります。
今回はリスクマネジメントの基本を学びましたが、次回はリスクコミュニケーションの基本について説明します。