F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

医療ソーシャルワーカーの共同決定支援(社会福祉実践とは何か第8回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

長年取り組んできた内容が本ガイドブックに反映されたということですが、今回、兼務されている中での意思決定は非常に難しく、また「身寄りがない方」の意思決定支援のポイントも示されています。簡単にまとめると、まずは本人が意識できる限り、本人としっかり話し合い、どのようにしたいのかを聞き取り、それを支援計画に反映することが基本です。しかし、本人の意思表示が難しい場合、すなわち支援者がいない方の場合、周囲に相談できる人が非常に少ないため、共同決定のあり方を重視し、関わってきたスタッフ全員で情報を収集し、誰かに一任するのではなく、みんなで責任を共有して決定することが求められます。これがガイドブックに示された重要なポイントとなっており、現場での取り組みの原動力となっています。

いかがでしたでしょうか。医療を受ける権利を保障するため、医療ソーシャルワーカーとして、事例レベルでの積み重ねの中で院内外に働きかけ、ルール作りや合意形成を図ってこられたことがわかります。医療を受ける権利や生活基盤が脅かされている方々に対して、寄り添う温かい心情だけでなく、人権と社会正義の視点を持ちながら、具体的な支援や環境調整を行うことが必要です。特に、アドボカシー(権利擁護)は、ソーシャルワークにおける重要な機能のひとつとなります。